ダンスカンパニー「DAZZLE」のススメ。

DAZZLEさんという団体の作品に予想を超えてのめり込みましたという話をします。個人の主観で偏見です。TLで見た言い回しを借りれば「心の真ん中にある椅子に座らせている」作品群と同じ重さでみてるのを認めないとなって…いや本当、生きてるうちにあの作品群と同質の偏愛を向けるものがもうひとつできるとは思ってもみなかったんですよ……。
始終このテンションなので自衛はお願いします。

〇DAZZLEとは。
公式HPに定義を載せてくださってるのでそちらをご覧ください。私はいまだに定義を見つけられずにいる。
個人的にはダンスを主体に物語を描く人々、という認識でおります。物語演舞というか。あと何となくだけど、表現をしないといきていけないタイプの人がいる気がする。作品の密度がよくわからない大きさなので。

〇どこが好きか。
・世界観や真実の端っこが見える膨大な仕込み
・作品間でのルールの繋がりやどの作品にも共通した価値観を感じる
・表現が美しく、理屈抜きで見ても楽しい。踊りきれい。
箇条書きなのは許してほしい。作中に出てくるどの要素に対しても「この方々のフィルターを通ってるんだから仕込みじゃなくてもノイズじゃないだろう」と手放しに信じられるところが好き。


〇これまでの公演作品
独断と偏見と欲望でご紹介。まだ全部は見てないので見たものを見た順で。

SHELTER
最新作。建物まるまる一棟を舞台にしたイマーシブシアター形式の作品。好きすぎてネタバレ禁止なのにブログを書いた(ネタバレはない。はず)
この作品が最初だったので真相への誘導が親切な作品に感じてたんですが、他作品を踏まえて体験した人にはフェイクとミスリードの奥に真実が埋め込まれてるように見えたのでは?という気がしている。

Re:d
タイトルで決めたんですが個人的に大正解でした。3回くらい叫んだ。布を剥ぎ取る動きにあっ宮川さん!ってなる。すごい綺麗なんですよ。あと荒井さんが席を外す振付け。やわらかい軌道なのにあの加速度、重力0.98Nかかってる?本当に?
全部のことばに日本語字幕がついてて聞き取り能力の乏しい人間に優しい。茶化してるんじゃないんですよ、音から言葉を変換するのが下手なので本当にありがたかったんです。

0NE]
小道具や要素の使い方がすごく好き。物語と符号の一致が好きな人には特に楽しいと思う。触れたいとこが大概ネタバレになりそうなので口を噤む。
最初のシーンの南雲さんを見てくれ。私と癖が同じ人は絶対好きだから。

SHADOW GAME
舞台の上でノベルゲーが展開される。何を言っているかわからないと思うが見てもらえればわかる。踊ってる人を大写しにするカットが多いので、表情までじっくり見たい人は特におすすめ。
甘いお顔立ちの人が苦悩や葛藤に表情を歪める姿がすっごい好きなのもあり、あっかわいい!って叫んだことをここに懺悔します。お顔立ちが整ってるのは認識してたんだけど、涼やかで大人っぽい印象を持ってたので余計に。

モウイイヨ
カメラがぐいぐい動くんだけど、実際この場にいたらこう視線を持ってくんだろうなって納得がある。文字の臨場感がすごい。
あるシーンで長谷川さんが2倍速になる(個人の感想です。)そのことで物語が説得力を増すのがほんとすごいなって思っている。
全部のことばに日本語字幕がついてて聞き取り能力の乏しい人間に優しい。疲れててもこれ見ると元気になる。なった。


※「SHADOW GAME」まで見た辺りでSHELTER公演期間に度々見かけた「長谷川達也を信じてくれ」を理解した気がした。(長谷川達也さん:このカンパニーの主宰)

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