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ラーメンズがキングオブコントに出たら

なんだか釣りっぽいタイトルですみません……

キングオブコント2020、決まりましたねぇ。

ジャルジャル悲願の優勝、最高でした。福徳の男泣きにもらい泣き……!

コロナ禍でも毎日毎日、白ホリバックでコントを発表し続けてきた、コツコツ型の実力派です。何となく寝る前に見ちゃう、っていう人も多いですよね。

現在Youtubeにアップされてるコント、8000本。

8000本ですよ!?

毎日1本見ても22年かかる!!笑

そんな彼らだからこそ、今年こそはと「勝ちに行くネタ」を選びに選んだはず。

8000本の中には、クセの強いキャラもたくさんいて人気だけど、テレビのネタ番組で審査員の高評価を得るには、南くんやチャラ男番長だと正直難しい。尺がちょうどよくて、爆発力があって、印象に残るようなネタを選んだのかなと勝手に感じました。

そこまで考えて、何となく連想しました、

「ラーメンズがキングオブコントに出場するならどのネタが最強か」。

今や完全に開店休業状態(泣)となっている伝説のコント職人、ラーメンズの作品にも、完全なるキャラ押し系、最後は微笑ましいほっこり系、コントなのに鳥肌が立つ怪談系、コバケン真骨頂の言葉遊び系などがありまして(分類は個人の感想です)。

ホコサキさんが「合!法!ですかっ!」と吠えても、大吟醸が「さぞ新鮮であろうその立場……」とつぶやいても、プーチンとマーチンが「手近ーなにんげん♪」と歌っても、たぶんテレビ向きではないのです。

・初見で笑える
・キャラに寄っていない
・爆発力がある

という視点で、テレビでやるならどの作品が良いのか、誰にも頼まれていないのに考えてみました!

イコール、「初めての人にもおすすめしたいラーメンズ作品」でもあります。

※本来ならどれもテレビに収まる尺ではないのですが、そこは一度見ないことにします……

1.「本人不在」(第11回公演「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」)

サムネ含めて、最初「何やってんの?」という印象ですが、話が進むにつれて設定が明らかになっていきます。最初のセリフで設定を説明するのではなく、観客の想像力によって完成するのが、彼らのコントの基本です。そして途中でその設定自体がガラリと変わり、オチへ導くという見事な流れ。

2.「プレオープン」(第10回公演「雀」)

某有名テーマパークのアトラクションとキャストになり切ったコント。もちろんそんなアトラクション実在しないのに、体一つで描き出すそれは誰もが理解できるほどリアルで、観察力と表現力だけで評価されてしかるべきかと。でも放送コード的にはアレなのかな笑

3.「科学の子」(第14回公演「STUDY」)

必要最小限の「小物」だけですでに笑える。キャラ設定もセリフ回しも秀逸ですが、後半のリアルガチ科学パートがテレビで放映されたら、お笑い好きのみならず物理学界隈もざわつくはず。KOCでハープ弾いてるコンビがいましたが、こういう「凄さ」を見せつけられたら強いのでは。

4.「インタビュー」(第8回公演「椿」)

ダブルでクセが強い2人。特に片桐演じる朽田(朽ちる田んぼと書いて朽田!)の多彩な芸は凄いですよ。「苺赤い!」とレインボーブリッジの形態模写だけでも、高得点狙えると思うんですがいかがでしょう。まぁ、最後はマイケル本牧が全部持って行っちゃうんですけどね。

5.「映画好きの2人」(第5回公演「home」)

「プレオープン」もそうですが、「ありそうでなさそうで実際はないもの」を表現させたら日本一かと。みんなの頭の中になんとなく存在する「あるある」に、絶妙な狂気がスパイスとして混じっています。途中出てくる架空の映画のタイトルも実に「それっぽい」。

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こうしてみると、最近(といっても10年以上前)の本公演では、小林賢太郎と片桐仁というそれぞれの人格やこれまで演じてきたキャラクター、そういう「観客が抱いているイメージ」さえも材料にした作品が多いんですね。何も知らなくても楽しめるとは思うけど、こちらの期待すら見透かされて作られている気がします……

今ごろ巨匠は、森のアトリエで次回作の準備中でしょうか。テレビに出てくれとは言いませんが、懐かしい映像を再生していたら、やっぱりコンビでの新作が見たくなりました。

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