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勝つためのボイスサンプル

皆さんおはようございます。
アトゥプロダクション・マネージャーの畠山です。

今回はビジネスコース担当クリエイター松田佑貴と堀場亮佑にビジネスコースの魅力について聞いてました!ボイスサンプル専門スタジオ「スタジオバーズ」の“ビジネスコース”の収録前の打ち合わせ【カウンセリング】や、初めてサンプルを作る人は、どんなことを準備すれば良いのか!?

【ビジネスコースのカウンセリングって何?】

畠山「早速ですがお二人の経歴をお聞かせください。」
松田「声優事務所に所属してます。声優、ナレーターどちらも仕事していますね。ナレーションはNHKがメインで20年以上何かしらレギュラー番組をやっています」
堀場「僕は、フリーで猪鹿蝶から仕事をいただいています。『お願い!ランキング』や『news every.』『めざまし8』などバラエティ、報道、情報と色々やらせてもらっています」
畠山「二人ともすごい!堀場さんなんてまだ若いのに」
堀場「畠山さん、ナレーター業界で年齢を気にするなんて野暮ですよ。番組の数だけ老若男女問わず色んな個性が求められるんです!」
畠山「失礼しました。二人はスクールバーズでは講師もされていますよね」
松田「「他にもバーズの関連で専修大学でもナレーションを教えたりしてますね。そうそう海外のトロント大学でも英語でナレーション講義をしましたよ」
畠山「ほえーーー!」
畠山「さて本題ですがスタジオ収録のエコノミーとビジネスの違いって何でしょうか?」

【やりたいこと>出来ること>仕事で求められること】

松田「収録の前に一度”カウンセリング”を行う事ですね」
堀場「その人が何をしたいのか、何ができそうなのか、何が仕事につながりそうなのかを、確認するのがカウンセリングの大きなポイントですかね」
松田「出来ることと求められることは違うし、自分がやりたいこととできることも違う。『やりたいこと>出来ること>仕事で求められること』この3つをすり合わせていきます。プレイヤーって、やりたい事が多すぎて”他者目線”が抜けてることが多かったりするんです」
畠山「なるほど。どんな風に進めて行くんですか?」
松田「僕は、趣味とか聞いたり雑談が多いかな」
堀場「僕もそうです。最近ハマってるものとかも聞きますね笑」
畠山「ちょっと、ちょっと!折角の打ち合わせに雑談!?」

【カウンセリングは課題発見とブランディング】

堀場「ナレーションのボイスサンプルを作る上でその人のカラーが見える事って大事で、雑談の中から人となりがわかるのは大きいです。こういう面白みがあるとか、可愛げや魅力もわかりますし。収録の際の情報量を増やす作業なんです。それら織り交ぜて魅力が引き出せるように原稿を仕上げてます」
松田「でも面白い特技とか経験って自分では『普通』だと思って話題にもしなかったりするんです。人は本来それぞれに特徴があるもの。だから、まずは話して欲しいです。ぜひ、オープンなマインドで!」
堀場「そういう気持ちでカウンセリングを受けてくれれば、いいサンプルが作れるってことです。自分のブランディングにもつながりますしね」
松田「他には雑談で空気を柔らかくしてからその時に挑戦したいことや、苦手なものとか聞くかな。カウンセリングで課題が見えるとそれを本番までに修正や、プランの提案ができる。いきなり貴方の課題は何ですか?って言われても萎縮しちゃうでしょ」
畠山「先を見越しての雑談なんですね!ちなみに初心者はエコノミーとビジネスだとどっちがオススメですかね?」

【エコノミーとビジネスの使い分け】

松田堀場「ビジネスです!やってますから笑」
松田「新人はエコノミーで自分の現状課題を知ることも”あり”ですけど。ビジネスで方向性やブランディングを探ることも大事です。プランや戦略がしっかりしてからまたエコノミーに戻るのもいいですね」
堀場「いきなりビジネスでも全く問題ないですけどね笑」
松田「カウンセリングを通じて課題や方向性、サンプルに対しての考え方なんかもお話ししてます」
畠山「考え方ですか?」
松田「はい、そもそもサンプルの役割って仕事に繋げる事ですよね」
畠山「そうですね。仕事が決まるのは候補に出したボイスサンプルが相手に刺さるかどうかです」
松田「仕事に繋げるために、サンプルを”誰”に聞かせるのかそして”何”を提案するものなのかを明確にイメージする事が重要で。マーケティングの視点についてもお伝えしています」
堀場「マーケティング視点での情報量がスタジオバーズの強みなんです」

【勝ち抜くためのボイスサンプル】

畠山「収録前にプレイヤーに準備しておいて欲しい事ってありますか?」
堀場「最低限テレビを見てきて欲しいです。どんな番組がOAされていてどんなナレーターがいるかなどです」
松田「いま活躍している人のサンプルもできるだけ聞いてきてほしいかな。ネットで探せば聞けますから。他のナレーターと比較して自分のポジションや具体的なライバルをイメージしてほしい」
堀場「色んな表現を聞いて、”どんな構成なんだろう”とか”なんでこう読んだんだろう”とか主体的に聞ける様になると耳も育ちますし」
松田「多様な表現に触れることでアイデアや発想って生まれてくるのでカウンセリングの効果も高くなりますね」
堀場「あ!原稿を自分で書いてみるって言うのもすごい勉強になりますよ!原稿作るには必然的にテレビや他のナレーターのサンプルを聞きますから笑」

【捨てる勇気】

畠山「サンプル作りのポイントって何でしょうか?」
堀場「僕は捨てる勇気だと思います」
畠山「捨てる勇気?」
堀場「サンプルってどうしてもみんな、万人受けする幕の内弁当的なものを目指しがちなんですよね。でも自分の得意なもの一点に集中して他はやらないぐらいの方が、テレビ番組においては勝率は高いと思います」
松田「新人だろうとトッププレイヤー達と席を奪い合うのですから、生半可の技術だと、そもそも太刀打ちが出来ないんですね」
堀場「絞り込むのって怖いっていうのもわかります、だからあれこれ保険を掛けたがるのですがそうすると結局どんどん輪郭がぼやけてくるんですよね。だから捨てる勇気が必要かなって」
畠山「確かに、印象に残るサンプルってそのナレーターが何屋さんかがはっきりわかるものが多いですね。例えばスポーツなどジャンルを絞ったものや、声質を活かしたもの、原稿自体が尖ってるものとかかな。ラーメン屋なのかカレー屋なのかはっきりとしてるもの」

【声のタグ付けと大味でもカラーを】

松田「声のタグ付はサンプル作りにおいてとても大切です。何のナレーションの人か、絞り込んで認知されること。そうじゃないと候補にすら出ずらいです」
堀場「逆を言えばタグ付けされていれば、トッププレイヤーの席を取っちゃえるジャイアントキリングが出来ることがあるんです。スタジオバーズにはこの”考え方”があるから、今まで数多くのナレーターをOAに送り出すサンプルを作ってこれたんだと思います」
松田「あ、あともう一つ!これもよく抜け落ちてしまう方が多いんですが番組で読むナレーションとサンプルで選ばれるナレーションは違うという点ですね」
堀場「そうですね、少し派手目に作った方が印象にも残りますし、番組のイメージもしやすいですよね」
松田「それに大きな表現が出来ると現場で抑えた表現はできますが、逆だと難しいですよね。なので大きな表現にチャレンジして欲しいですね」
堀場「これは言ったら怒られるかもしれませんが、ぶっちゃけ微妙なニュアンスの変化わかる人ってディレクターでも1割程度しかいないと僕は思っています笑。だったら”大味でもしっかりとカラーを残せた方が”勝率は高いかなって思います」

【サンプル作りはナレーターの成長剤】

松田
「ちょっと別の話になっちゃうのですが、サンプルを録って『成長できた』という声をよく聞きます。サンプル作りはナレーターにとって最強のレッスンかもしれませんね」
堀場「そうですね。もちろん仕事に繋がることが一番ですけど、必ずしもそれだけではないと思います。いろんな読みに挑戦したことで、成長のきっかけになったことが、自分自身の経験としてありました。お金をかけて収録すると、真剣さが違いますから」
松田「それで言うと、以前作ったサンプルをもっとブラッシュアップしてみるって言うのも良いかもしれませんね。過去のサンプルの構成やキャッチーなネタを挟むとかして更新する事で比較もしやすいし、成長に繋がると思います」
畠山「そうか!サンプル作りの過程がすでにナレーターとしての成長に繋がるんですね」
畠山「最後にナレーターにとって大事なことって何でしょうか?」
堀場「エンターテイナーであるという意識です。面白がらせたいとか、楽しませたいとか。エンタメに対する何かは欲しい。最近の報道だってエンタメになってますから」
松田「面白がってどんどんやってくれた方が、良いサンプルになると思います。ダメなのは、上手くやろうとすることに、意識を向けすぎることだと思う」
堀場「あまり技術とか、丁寧に読むとかにこだわりすぎちゃうと、聞いててつまらないですね」
松田「サンプルもライブ感があるとワクワクしますもんね。ディレクターがナレーターを探していて、サンプルを10人とか20人とか聞いていると、そのうち嫌になってくると思うんです。その時に、『WOW』って言わせるライブ感があると勝てます」
畠山「確かに!『WOW』って大事です」
堀場「表現は小さく縮こまらないで、もっと大きく大きくやりましょう!そしてみんないいサンプル作って猪鹿蝶で売れましょう!」
畠山「松田さん、堀場さん、ありがとうございました!」

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