6月12日

もうそろそろ私は自分が文章を書ける人間だと錯覚するのをやめて、本当に書き始めようと思う 努力しないまま自分に期待することにも飽きてきた頃だ 作文が得意だった子どもの頃の私はもういない 句読点も改行も「〜たり」は二度繰り返して使うことも知らなかったことにして 感動のストーリーもへったくれもない毎日をここに綴りたい

それにしても今日は最悪な一日だった 通勤時、一度目の乗換駅でいつものように朝食を買おうとしたら財布がないことに気づいた 辛うじてPASMOに入っていた700円のうち200円を使ってパンを2つ購入 甘夏のスムージーは諦めた

仕事は常軌を逸するレベルの☆ケアレスミスパラダイス☆でパートさんのフォローに助けられっぱなしだった 今は新人だからなんとなくミスが許されているような気にもなるが私の不注意は慣れでなんとかなるものだとは思えないからこれから新人でなくなってゆくのがただただ怖い 自分が仕事をするにあたり社会に貢献しているというより人様に迷惑をかけて給料泥棒をしているという感覚が強いので常に「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」と思いながら働いているが今日は特にその気持ちが強かった 誰にも会わずに過ごせた(=迷惑をかけずに生きられた)自粛期間がただただ恋しい

こんな日はとびっきり甘いものでも食べて気をごまかすに限る!と言いたいところだが財布を忘れた以上そうもいかず お昼はスーパーで20%オフの素麺を啜った ちなみにこのスーパーってのは成城石井なのだけれど、ここで成城石井って書いちゃうとひもじい思いをした感が一気にゼロになるのウケるな

午後 私は未だに自分の体を通して自律神経の状態というものを自覚したことがないのだが、もしかしたら今のこの感覚が「自律神経の乱れ」か?なんて片隅で考えながら労働に身を捧げていた そうしていると夕方には頭をぐゎんぐゎんと打ち砕くような頭痛まで顔を出してきてもっと最悪になった 当然鎮痛剤を買うお金などなく最悪のままどうにか労働を終え電車に揺られて帰宅した

自宅では牛タンの味噌漬けが私のことを待っていた 昨日の夜、近所のスーパー(成城石井ではなくマルエツ)で買った牛タン ヤンキー上がりのようなジャージ姿の男女が「これよくない?」って買っていくのを横目で見ていたらやたら美味しそうに見えてついつい手を伸ばしてしまった牛タン 600円が半額で300円ほどになっていた高いのか安いのかよくわからない牛タン

財布を持ち直して葉物野菜を買いに行く気力もなくただ牛タンだけを焼いては無心でむしゃぶりついた どんな最悪な日でも肉は旨い 一人で、荒れた部屋で食いついたとて旨いものは旨かった

ありがとうヤンキーカップル
ありがとう昨日の私

これはただの日記だから主題もなけりゃ伝えたいことも特にないけれど、強いて言うなれば、強いて言わなくても、「旨いもんは裏切らんよ」ということだけはちゃんとここに記しておきたいと思う


追記

そういえば、職場の向かいにある雑貨屋にかわいいイヤリングがいくつか売っていてその中にセロトニンの形をしたものがあった 明日はなんとしてもあれを買いたい 幸せホルモンが足りなさ過ぎるので耳から摂取しよう 財布、忘れないようにしなくちゃな


  

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