ベルメリアとノートレット

ノートレット・デリング

ツイッターの方でも軽く書いたが、ミオリネの母ノートレットがトマトの品種改良をして作り上げたのがミオリネの育てているトマトだと、トマトが重要なアイテムとして作中何度も出てくることより印象的になっている

ただ「だから遺伝子操作ができる、その技術でエリクトのクローンとしてスレッタを作って」云々という考察がある
いやー、さすがに植物の品種改良と人間のクローニングはジャンルが違うでしょ、とは思うものの、トマトの品種改良は趣味で、本業はクローンなど生物の遺伝子操作だ、という考察も

まあ、情報が出てないので何とでも言い放題だし、否定も肯定もできないね

ベルメリア・ウィンストン

これと似たような立場なのが、ペイル社の魔女ことベルメリア
彼女の正体も案外プロスペラ並みに謎で、強化人士にやたら携わるので、勝手に「強化人士を作った人」と思っていたが、公式ページにはそう書かれていなかったので、今まで思っていた「バイオテクノロジーとナノテクノロジーの専門家」という見方は正しいとは言えなくなった

ではあるが「ガンダムファラクトの開発に『携わる』」と表記され、本人もエアリアルを「先輩一人で作ったわけじゃないですよね」と言っていたので、少なくとも設計全般を主導するほどモビルスーツ開発に強い、ということはなさそう

そして「ヴァナディース機関の生き残り」という表記に加え「今更21年前の復讐なんて」というちょっと他人事な言い方から、ヴァナディース「事変」の生き残りではないのでは、という印象を受ける

あまり専門でないにしろ、ガンドフォーマットを再現するにあたって、シェルユニットをエアリアルやウル・ソーンなと「ルブリスタイプ」ではなく、それに形状の近い「ダリルバルデタイプ」でもない「グラスレータイプ」を使っている点からも、フォールクヴァングでのルブリス開発に携わっていない人物なんだろう

いつものシェルユニット比較図、右下赤がペイル社ファラクト
ダリルバルデのシェルユニット、発光パターンはルブリスタイプ

更に「あの人たちの真似事をしたかっただけ」と、ベルメリアが「魔女」と呼ばれた「フォールクヴァングのヴァナディース」が行っていたガンド医療とは直接的な関係性がないと考えざるを得ない発言もしている

これに関して、プロローグでオックスアース社の社長?と握手しているヴァナディースの代表がカルド博士でなかったのでわかる通り、ヴァナディースという組織も一枚岩ではなく、オックスアースに合併されるにあたり袂を分かった魔女の一人、という考え方、地球に残ってガンドではないパーメット研究を行っていた、など可能性はいくつか考えられる

二人の共通点

この二人の共通点は、どちらも「専門が何かわからない」という点
実はプロスペラもこれに当たる、エアリアルを作ったようでいて、その設計はどう見てもルブリスの改良型に見える、特にガンビットは機体に装着する、集めて盾にする、銃に装着する、個々に飛ばすと、コンセプトが完全一致の上、新機能が上乗せされていない、21年も経っているのに
つまりベルメリアの言う通り「先輩一人で作ったわけじゃありませんよね」ということ

告白通りプロスペラ=エルノラであれば、ベルメリアと違いフォールクヴァングで働いて、少女の頃からガンドで命を救ってくれたカルド博士に師事していると思われるが、公式ページのキャラクター紹介でも「テストパイロット」としか紹介されていないので、モビルスーツ開発技術者としての能力は不明、という点でベルメリアと変わらない

話がそれたが、彼女らが出自と技術の真偽が不明、という共通点があることはお判りいただけたかと思う

この中で一番出自を簡単に開かせるとすればベルメリアだろう。真の意味での主人公と言えるプロスペラ、物語の中核であるクワイエットゼロに関わるとされるノートレットに比べれば、ベルメリアの立場はまだ真相にたどり着く全段階くらいであり、3人で言えば最初に秘密を明かされる立場にあると考えられる

そんなベルメリアの真相がわかれば、おのずと似たような謎を持つノートレットの出自についてヒントが得られるのではないか、と期待している

例えば、ベルメリアがやはりモビルスーツ開発に関しては専門外で、強化人士の開発に強く携わっていた場合、ノートレットも同じようにクワイエットゼロの製造ではなく、そこに携わるバイオ関係の技術、例えばクローンに携わっていたのではないか、という方面に絞れる
確定できるわけではないが、これだとノートレットが何をやっていたのか、ベルメリアが解説役で話を進められるし、似たような例が先にあれば、ノートレットの正体が同じようなものであることが少ない説明でわかる

特に「似たシチュエーションを繰り返すことで説明を省く」手法は、脚本を務める大河内氏の得意とするところで、水星の魔女はもとより、他作品でもよく使うほど手馴れている

更には「同じ分野でも別人」ということで、ペイルでは実現しなかったクローン技術、そのせいで強化人士はクローンではなく整形という方法を取ったが、ベルメリアより専門的な技術を有するノートレットは可能だった、とすれば、クローン技術が今まで出てこなくてもご都合主義的にポッと出た、という印象はかなり薄くなる

ということがあるので、このよく似た「三人の魔女」は、恐らくお互いがお互いの正体を明かす上で非常に関係性が強いのでは、と思う

三人の魔女とはしたが、ノートレットの正体はまだ不明で、単なる一般人で魔女とは無関係の可能性の方が現状高いくらいだ
ただ、他二人に匹敵するだけの重要人物、かつ「魔女はもう一人いたってわけね」と言ったプロスペラの「もう一人」が、プロスペラ自身を指すと限らないと常々怪しんでいるので

尺の問題で次回15話にもノートレットの正体はいくらか深堀りされそうなので、すぐにも間違いが露見しそうなまとめでした

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