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創奏音楽祭 #5 VJReport

7/28-29にかけて創奏音楽祭というDiscordのDJイベントがありました。

今回は66人(+先行予約枠VJ4人)(+VJや配信や技術何人か)らしいです。

相変わらず規模がすごいです。この中の結構な割合が2020以降からDJをはじめたと聞きびっくりしてます。そしてみんな味があるしうまい。

Twitch配信でもなかなかここまで大規模なのはないと思います。

すごいのはジャンルがこんなにごったでも常にフロアに20人以上いて、知らなくても他の人の音楽にきちんと耳を傾けていたこと。

音楽の広さを学べる、DJとしてもとても教養がつくし世界が広がる、いいイベントになったと思います。私も普段自分が流す曲のほかにもさまざまなジャンルを知れました。爆アド。

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私は1日目のVJ(れーかさん、CHUYOさん、Wamさん)のVJFloor1ラスト前枠のDVJを担当しました。スタンスやシステムの話を書ける範囲でいろいろ書きたいと思います。

①れーか

いわゆるコンテンツ系のDJだったのでどうしようかなーと思ってたところでした。今回特に客層もオールジャンルなので、音楽に寄り添ったVJをしたとしても限界がありました。「布教をしたい」ってなったときに何ができるかってことで一応一枚絵タイアップをプラス。あとは歌詞とか作品に関する色とかを自分なりに表現したつもりです。(その手のコンテンツに詳しくないのでどれだけついていけたかはわかりませんが・・・)

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いわゆるその手のノベルゲーム風な画面構成。Windowモードで起動して親が来たら最小化できる感じで。押せないセーブボタン付き。

セリフ窓とかで検索すると素材出てきます。


これに文章を予め入れてPowerPointで画像を作成し、Resolumeで管理しました。曲が変わったらぽちぽちボタン押してボーカル入ったらフェーダーを上げるといい感じに曲名出せます。

システム的にはふだん私がDVJやるときの感覚に近いかもですね。

普段の構成は例によって以下の記事を参照ください。

制御自体はMIDIコンの左右ボタン+フェーダーでいい感じにしてます。


②CHUYO

前半ShranzやHardStyleだったので、白黒・BPM連動でなにかする、で決めました。ビートがちゃんとあるので以前ブログで紹介した「Sound 2 Light」を使ってBPMをとりました。

今回はオーディオのルーティングはハードウェア(ZOOM U-24)で行ったので物理ループバックさせてBPM取得+OBSへ戻しに使いました。

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最近VRCでVJつけてたりして思ってたのが、「ロゴとかあったら使ってみるといいかも」ということ。

歌詞のない曲にはもちろんリリック乗らないので、ロゴを頂いてResolumeで動きをつけるみたいな感じにすると、視線がそこに定まっていい気がします。

CHUYOさんのロゴはShift RGB+Colorize+Glitchで動かしました。あとTransformでビートに合わせて大きさも変わる感じに。

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後半で途中大きく曲調変わってメロディラインが出てきたりしたので、そこでは白黒を切って色を出すことでMixの趣旨に寄り添ったつもりです。

③Wam

ハッピーハードコア/MAKINA中心なのでCHUYOさんと逆で色重視にカラフルにしました。

私の中でこれらのジャンルはおもちゃ箱のような華やかさのイメージが強いので、動きをつけるためにWamさんのロゴの中だけ色相を90度回転させ、上下を反転してロゴがあるながらも視線を広く、色を多くさせたつもりです。

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前回のJohney_fariasさんやVRCのmarupopさんのVJを担当したときもそうだったんですが、色を扱うVJをしたいジャンルが組まれることがあります。(ハピコア、Disco、Kawaii系)

そのときですが、色でBPMを打つ感じでエフェクトを組んでます。

HueRotateの階段状Envelopeなんかは画面にリズムつけやすいのでオススメです。

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Hue Rotateは色相環をぐるっと回すエフェクトなのですが、単色の場合でもマスクしてかけたりすると上キャプチャのように2色以上になります。

これを応用するとステップシーケンサー以外でもBPMを表現できる!というわけです。

④INOMUSICA

今回は1枠いただいてDJもさせていただきました。

テーマは「ゲームチル」で、バラードやED曲中心に朝そして明日まで続く祭りの休憩所として組んだつもりです。

セットリストは以下になります。

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アニメなんかもそうなんですがちょうど「2000年代くらいのゲーム」って分岐点なところがあり、共通の文脈をたどってきた人がいると思うのです。

ゲームは他のコンテンツに比べED到達までの時間も長く、プレイヤーの操作によってカタルシスを得るタイプのコンテンツです。なので今回はそういったカタルシスを30分という限られた時間でなるべく感じてもらうべく、OPの盛り上がる曲に限らず挿入歌とかで組ませていただきました。

その中でも配信/Discord/2FloorだからこそBPM低めのセットリストでゲームやってるときの記憶呼び覚ますのを一つの目標にしました。

このリストをやるとめちゃくちゃ雰囲気が重く、会場が異様な雰囲気になるので、今回は実況動画風の画面構成を組んでちょっと和らげてみました。

ゲームもたまにマニアックだったり全員が全員そのゲーム持ってたわけでもないので、こんなゲームあったのかーって思ってもらえれば幸いです。

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いわゆる「biimシステム」と呼ばれるやつです。

素材はこちらの記事の下の方のニコニ・コモンズにあります。


解説すると右上のオーディオスペクトル以外は全部Resolumeでやってます。

Biimの文字入れはシステム上Resolumeでもできるんですがここは画像としてPowerPointであらかじめ作成しjpegにしました。そのほうが細かい調整とプレイ中の制御が楽です。

必要に応じてクロスフェーダーで文字を消すなどして対応、枠ハメをTransformのエフェクトでやってます。

その一方、ゲーム感も出したいよね・・・ってことでごぐるちゃんを歩かせた上でLoRez(解像度)エフェクトで解像度を下げてPS~PS2ゲームの雰囲気を出してみました。

歩く動画は3teneで取りました。下から上のほうが魔王戦前感あるんですが、後ろ姿でもなあ・・・だったので最後の曲のUndertaleをモチーフに右側に歩かせました。(Unityの調整が甘くて後ろから見るとゴーグルがゆるいのがバレるからじゃないです決して)

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あらかじめ動画をGBで撮っておき、ループするように切り貼り、DXV変換してResolumeに入れるだけです。

意外とRekordboxLyric使える曲も多かったので私のターンでは使いました。

バラード曲なんかはめちゃくちゃ合いますね。

今回紹介したゲームは全部面白いので、手に入りづらいものもありますがぜひやってみてもらえたら嬉しいです。

余談:ビデオルーティングの話

今回はサブアカウントを取得し、サブPCでログインしてモニタリングしました。

Twitchと違い客観的なモニタリングが難しい側面がある、仮想でも物理でもなんらかのインターフェースを通す必要があるため、やはりOBSのメーターがそのまま配信に反映されるTwitchに比べDiscord DJは音に対する不安材料が大きいです。

GoLiveもできますがOSによっては音が乗らなくなることもあり確実とは言えません。

もちろん事前に確認できれば一番ですが、先行枠でVJをやる人はサブアカウント取っておいたほうが無難だと思います。

ちなみに仮想オーディオインターフェースはうまく行けばホワイトノイズ等も入らずクリアに配信できるのですが、私自身過去に音質が異様に悪くなってガリガリするという大きな失敗をやらかしており、またWindows Updateとの相性などにより動作不安定を起こすため、個人的にはおすすめしません。

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頂いたMixを流しながらやる際は安物でも仮想じゃないオーディオインターフェースを導入するのがいいと思います。

ループバック機能があるものはややお値段しますが、上記の「ループバックはこうやんだよ」ツイートにあるとおりケーブルあれば擬似的にループバックはできたりします。

DJの人に関しても、もし配信をある程度回数やるならオーディオインターフェースがあったほうが心強いかと思います。(どうしてもGo LiveやOBSデスクトップ音声で音がでないときの応急処置にも使える)

まとめ

ということで今回4枠担当したのですが面白いほど分野が分かれてまして、かなり勉強になりました。

また、先行枠VJとしても4人(私、トゥッティさん、mønobrightさん、Fallen-Angel_R-Kさん)参加したのですが、4人ともバックグラウンドが違うということもありかなりスタイルが分化しててmix枠はかなり絵的にも面白かったと思います。おそらくDJとVJの組み合わせが変わってたらかなり表現も違ってくるだろうな、というのが面白そうなところでした。

あと、間違いなく色んなジャンルへの適応力ができてくるので、特にVJ始めたての人は枠多いと大変かもですがいろんな曲を聞きながら実際に手を動かすことで見えてくるものがあるので挑戦してみることをおすすめします。

最後に、運営のみなさまがた、DJ・VJをはじめとした出演者の皆様方、ありがとうございました。

今後開催されるときも私の都合が悪くなければVJとして参加していこうと思ってるのでよろしくお願いいたします。

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