シャニアニで再びシャニマス信者になりたかった

シャニアニを三章だけ見てきました。

あまりにもアイドルアニメとして信じられない出来だったので劇場で頭を抱えていました。

最初は怒りのあまり酷評レビューをさまざまな場所で漁っていたのですが、
その中でも
「実はシャニマスそのものがつまらないのではないか」
といった意見が目に止まりました。

堂々と言うことではないのですが、私自身はシャニマスの所謂反転アンチです。

「そうだ!シャニマスなんて本当は何も面白くない!」
「薄っぺらい内容を婉曲な表現で隠して実在性とか抜かしてるだけだ!」

いつものようにシャニマスを叩くべく叫ぼうとしました。

ただ何か喉につっかえるものがありました。

「イルミネが面白かったことねぇだろ、Catch the shiny taleとかオタクに勧められたけど何も面白くなかったぞ」
「いやでもイルミネの感謝祭は内容覚えてないけどなんか面白かった記憶あるぞ」

「ポエミーな表現使って意味深に見せてるだけでしょ」
「いやでも天塵の最後はなんか身にしみた記憶あるな」

「天井やたらめったら写して独創的とかいってるだけでしょ」
「いや…あー…それは…今思うと何で褒めてたのかわからんな…」

細かい内容は全く思い出せないものの、かつてはシャニマスを面白いと思って追っていた記憶が蘇ってきました。

叩きたくて仕方なかったはずのコンテンツへの想いに困惑していたのですが、やがて気づきました。

本当はシャニマスに「面白いコンテンツ」であって欲しかったのです。

本題ではないので省略しますがあるアイドルについてのツイートを見かけて興味を持ちシャニマスを始めました。

そしてwingやイベコミュを見て「シャニマスはなんて面白いコンテンツなんだ」と感じてさまざまなコミュを見て行きました。

更にグレフェスは最高で5期連続グレ7残留するくらいには真面目にやってました。

あるコミュが今までと同じライターが書いたとは思えないものに感じ急速に興味をなくし、諸々の運営のやらかしもあってシャニマスのアンチにはなりました。

ただ、シャニマスを面白いと思っていたのは本当だったのだと思い出しました。

その視点に立つことでわざわざ虚無だ何だと事前に情報を仕入れつつもシャニアニを観に行くという一見矛盾した自分の行動の理由がわかりました。

「シャニマスって本当はこんなに面白いんだよ!もう一度シャニマスやろうよ!」
シャニアニにはシャニマスを始めた頃のようなワクワクを取り戻させて欲しかったのです。

どれだけシャニアニがバカにされようとも
「ひょっとするとあの頃楽しんでいた自分を取り戻せるかもしれない」
という期待を抱いていたのです。

実際はシャニマス熱が戻ることはありませんでした。

今後もシャニマスに夢中になる日はもう来ないでしょう。





はい、じゃあシャニ信っぽいこと言ったからこの後はダメ出ししますね。

あーでもダメ出しの前に多少は褒めるところ載せておくか。

全体的にアニメとして酷かったってだけで、細かいところはよくやってるなとは思いましたよ。
・ダンス後に髪が汗で張り付いてる
・歌詞について考える回の最後、譜面に自分なりに考えて書き込んだ跡が見られる
・練習し始めの全体曲では動きがバラバラで、かつ個人の個性を反映したものになってる

あとは舞台挨拶でアイドルごとに座ったら足を組むのかどうかの座り方の設定まで決めてたとか言ってたのもへぇーとはなりましたね。
(評価できるのか不明なのでこれは保留)

細かいこだわりあったのはいいんじゃないでしょうか。



それで肝心のダメ出しポイントですが、
二つ致命的にダメなところがありましたね。


一つ目は中身がない

個人の掘り下げがされてない、なんでその行動に至ったかわからないといったところですね。

多くの人に指摘されていますが真乃がプールサイドで歌詞口ずさんで突然覚醒したの何だったんですかね、これ理解できない鑑賞者が悪いの?

中身のなさについては散々言及されてるので省略します。

個人的には面白くなるならenzaの設定とかガン無視して監督とか脚本家の好みでキャラの背景とか再構成してもらってもよかったですね。

それはそれで新しいシャニマスとして受け入れられたのではないかと思います。


二つ目、というかこっちのがはるかに致命的で深刻なのですが、
テンポが壊滅的に悪い

自分の認識なのですがアイドルアニメは

起承転(結)の物語→決め台詞→ライブスタート

の構成が正解だと感じています。

ライブに至るまでに困難を乗り越え(起承転結)、ライブで成長した姿を披露するわけです。
ライブ中に必殺技を打って問題を解決してライブ後に「結」に至るパターンもありますが概ね同じかと思います。

ところでシャニアニはどうでしょう。

起承承承(?)→決め台詞→無駄なカット(移動、顔アップなど)→ライブスタート

そもそもライブに入るまでの物語がグダグダ(9, 10話)、
決め台詞っぽいことを言ってから即ライブに入らずに無駄なカットが挟まる。
(9話のレコーディングもライブ判定しています)

最低です。こんなに酷いアイドルアニメを見たことがない。
アイドルアニメ見たことあるんですか?

11話のイルミネとかあまりにも酷かった。

たしか舞台袖で円陣組んでたような気がするのですが、そこからテトテト歩いてステージに行く。待て、なぜ円陣組んだ後に即ライブシーンが始まらない。いやまあ確かにそれは繋がりがないな。じゃあテトテト歩いたあとになんか客に向けて喋れ。ぬるっと移動後に歌い始めるのやめろ。というかテトテト歩いてステージに行くな、アンティーカは奈落から出てきてただろ。トップバッターが地味な登場するのおかしいだろ。

もう百歩譲って話が面白くないのはいいんですけど、細かい演出のテンポが終わっていて最悪の鑑賞体験でした。

11話はなんか褒められてるけど、いやー、どうかと思いますね。

2番目のユニットの決め台詞→1番目のユニットの描写→2番目の出番

みたいなのを3回連続でやられた時は頭おかしくなるかと思った。

テンポが悪いとかいう次元じゃない、なんで誰も止めなかったの?

ドキュメンタリー?
知らねぇよ、こっちは娯楽アニメ観にきてんだよ。


本当はシャニアニ最高!シャニマス最高!と叫びたかったのですが残念です。

読み返して流石に制作サイドに配慮がなさすぎる罵倒だなあと思いましたが、
もう一度シャニマスで盛り上がりたかったのは本心です。

もしかつてシャニマスを好きで最近シャニマスに触れてない方が読んでいましたら、シャニアニを観に行ってはいかがでしょうか。

完全に離れる決心がつくでしょう。



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