シャーマンのビジョン

私が弟子入りしたシピボ族は
ユニークなものづくりを行います。


代表的なものの1つが、幾何学模様が描かれた布で、クヌとかマヤクヌと呼ばれます。



綿を織り、薬草で染めます。さらに木の樹脂で模様を描き、色とりどりの糸で刺繍します。

この色鮮やかな幾何学模様は、
シャーマンのビジョンなのです。

シャーマンは修行をすることで、世の中のすべてを幾何学模様として捉えられるようになります。


植物や動物、人や川も山も、
森羅万象がこのように見えるのです。
それぞれの物体によって発せられる模様は異なりますし、
またエネルギーや生命力、オーラなども模様となります。

これは高次元の世界、精神世界の有り様でもありますし、
五感を超えた世界の姿でもあります。


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シャーマンは治療者として、
患者の病を植物療法と祈祷によって癒やします。

患者自体やそのエネルギーを幾何学模様として見て、
その善悪や強弱を判別します。また、その人のカルマや行く末まで見極めます。

そして、どの植物で治療するかを見定めたり、植物の力を宿した精霊の歌を祈りとともに歌ったりします。
特に歌に関しては、音の波動によって正しきパターン(模様)に戻し治療する術なのです。

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植物や動物を由来とする幾何学模様を施した布は、悪しき霊やエネルギーが近づかないよう身を守る鎧のようなものです。

植物のエキスで染めたり描いたりすることで布にその力を宿します。


アマゾンの民はこれを衣服として常用するほか、治療にも使います。
患部に掛けたり巻いたり寝床に敷いたりして、
治癒力を高め、悪しきものが寄り付かないようにするのです。



また、シャーマンは施術や儀式でもこの布で作った法衣を着ます。
特別な刺繍や染色が施され、クシュマと呼びます。
これも悪霊や負のエネルギーが自分の体に入ってこないようにするための防御服として用います。


私の修行が本格的に始まった夜、
師匠が長年連れ添い力を宿してきた自身のクシュマを授けてくれました。

師から修行に入る弟子に受け渡すのも
いにしえからの文化だそうです。

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