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銀行の株価

 1月18日の日銀の黒田総裁の記者会見で記者の一人が、金利の上昇は銀行経営に悪影響を与えないかとの質問があり、黒田総裁は特に問題があるとは思はないが、常にモニタリングはしていると言った回答がありました。
 現在銀行株価は非常に堅調で、市場では金利高が銀行収益にプラスとの認識が広がっています。確かに円金利の上昇については日本国債の評価損が想定されるものの、短期金利が0%程度で推移しており、円金利は順イールドで本業の貸出金を含め、国債保有でも利ザヤを稼げることは考えられます。加えて共通担保資金供給オペもあり利ザヤを稼ぐ機会はあるでしょう。
 しかしドル金利の上昇(一時より軟化していますが)の銀行経営に与える影響はかなり異なります。現在ドル金利は逆イールド(長期金利より短期金利が高い)になっており、米国債の保有は評価損だけでなく、保有している期間は逆ザヤになっていると思われます。昨年9月の中間決算を見ているとメガバンク各行でも、それぞれで保有額についてバラツキはあるものの外国債をかなり保有してるようです。(米国債とは限りませんが)
 2月からメガバンク等の四半期決算が発表されますが、現在の好調な銀行株価に水を差すような発表もあるかもしれません。注意深く見守っていきたいと思います。