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「土潤って蒸し暑し」大暑の次候になりました!(第三十五候)

7月28日~8月1日、第三十五候の季節になりました。この時期は
まさしく、熱気がまとわりつくような蒸し暑い頃で土が強い陽気を
受けて熱を発することや、熱そのものを「土熱れ (つちいきれ)」と
言います。現代では土ではなく、コンクリートやアスファルトの熱気が
この時期の蒸し暑さをさらに倍加しているように感じます。

炎天下の屋外の作業はたいへん危険な季節であると言えますので、
気をつけなければいけません。

昔の人は七十二候の中で、「土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)」
とよく言ったものです。ほんとうに季節を的確に表現していたもの
だと感心しました。

また、じっとりと蒸し暑いことを表す「溽暑 (じょくしょ)」という
言葉も梅雨も終わりごろの蒸すような暑さを表わす言葉として俳句の
夏の季語として使われています。

この時期、ニュースや新聞などででは、「夏日」や「真夏日」という
言葉を頻繁に使いますが、この「夏日」とは最高気温が25℃以上の日、
「真夏日」は30℃以上の日のことを指しています。
2007年からは、35℃以上の日が増えてきたので、35℃以上の場合は
「猛暑日」と呼ぶようになりました。

夜になっても気温が下がらず、寝付けない日が続いていますが、
このように一日の最低気温が25℃以上が続くことを「熱帯夜」と
呼んでいます。真夏日や真冬日とともに、気候の統計値に用いられ
ています。

ときおり大雨が降るこの時季は、潤った地面から陽炎が立ち上り、
息を吸うだけでも熱く感じられます。昔の人々は生活の知恵で
打ち水などをして乗り切ってきました。

草木の成長は勢いを増し、ますます青々とした様相になって来て
います。田畑も秋に向けて確実に作物が実りはじめています。

我が家でも、昨晩も非常に熱かったので、エアコンを27.5℃に設定して
一晩中、付けっぱなしで睡眠をとりました。

また、この時期の季節の食材は、鰯があります。群れをつくって
回遊するので昔から大量に獲れていました。栄養満点で価格も安い
点が大衆魚として親しまれてきました。

しかし、近年ではその漁獲量が減ってきてしまい、大衆魚から転落した
きらいがあります。それでも新鮮な鰯でつくるつみれ汁は臭みもなく
この時期の食材としてはうってつけです。

鰯は、動脈硬化や高血圧症に予防効果がある不飽和脂肪酸とカルシウムが
豊富なので積極的に食べましょう。


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