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私の楽器歴(DTMその1)

DTMとは、Desk Top Musicの略で、平たくいうと自分で曲をつくって録音・ミックス・マスタリングまでやるよということです。
DTMをやり始めたきっかけは単純なもので、まあバンドメンバーが集まらなかったからですね。

最初はソングライターであれ、アイドルであれ、ステージで歌ったり表現をしたくなるものだと思います。
私もご多聞にもれず、ただ好きなのはアイドルじゃなくバンドミュージックだったので、最初はバンドを組んで、みんなで曲を作ってアレンジしてライブして、曲に慣れたらレコーディングスタジオでレコーディングして、それをCDにして売る。という一連のバンドマンフローを実践しようとしたわけです。

しかしこれがうまくいかない。
バンドメンバーとの意見の相違や、自分の知らないところでのメンバーの考えや軋轢、それぞれの性格や、あと好きな音楽が似ているといっても表現したいことは別だということを学ぶにつれ、じれったくなったりイライラしたり悶々としたり、どちらかというと音楽をやりたいのに人間関係の修復や連携のやりとりに終始心を配る。
これはいまでもそうですし、有名無名そのへんに数多あるバンドの共通のテーマかと思います。
あのレッチリですら、ジョンを再加入させたくてジョシュを知らないところでクビにするくらいですから・・・

前置きはさておいて、そもそも自分の一番好きなことは曲を作って伝える、というところですから、その手段はなにもバンドだけじゃない。
このコロナ禍も経過し、そこで自分自身感じたことは、曲を伝える手段もライブだけじゃない。自分で一から十までパッケージングして売ることのでき
るいまの音楽業界は、嫌いではないです。

自分がはじめて作詞作曲したのは、ギターを覚えて一週間後というのは前のnoteでも触れましたが、それがなかなか形にならなかったので、自分で録音しようと決めたのが、DTMを始めたきっかけです。

当然最初はなにもわからない。
当時は楽器屋に行ってあれこれ情報を得たり、本から学んだりといろいろやりましたが、大体が独学です。
一番最初に買った機材は、ZOOMのPS-02というMTR。

すごく小さい

当時は学生だったので、お金がなかった中で楽器屋さんに勧められたもの。
私はいまでもZOOM社の機材が好きですが、これがきっかけだったかも。
MTRというのはマルチトラックレコーダーの略で、要は音を重ねて録音できるレコーダーというもの。
この当時はまだテープでの4〜8トラックのMTRが主流でしたが、私は最初からデジタルものを使いました。
このMTRのすごいところは、この手のひらに収まるサイズなのにドラムマシーンとベースマシーン、それとギターのマルチエフェクターがついていたということ。(チープではありますが)
あと本体に直にマイクがついていて、フィールドレコーディングにも重宝しました。
今でもZOOMはユーザーが欲しいであろう機能をリサーチして、それをぎゅっとしてつめこみ、かつ手に取りやすい値段で提供してくれるので、大好きです。

当時はこれにSM58とギターを繋ぎ、ドラムとベースを組んで曲を録音していました。
はじめてギターをLRで重ねて録ったときはものすごく感動しました。
その当時よく聞いていたNirvanaとかweezerとか、ほとんどダブルでギターを左右に振ってたので、同じようなことができたと嬉しく思いました。

当時は学生で仙台の6畳ロフト付きのアパートに住んでいたので、歌を録音する時は布団をかぶって歌ってました。
何度も歌っていると、そのうち自分波形というか、歌のピッチのズレが頭のなかで可視化されてきて、それが納得いかず歌ってはデリートの繰り返しでした。
今であれば数回通しで歌って切り貼りしたりするんですが、当時はそれができなかったので、1日50テイクぐらいは平均で歌っていたような気がします。それが毎日。
最終的には声がでなくなって打ち止めですが、そのあと近所の弁当屋で食べたとんかつ弁当が、いまだに忘れられません。

続く。

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