東京地下鉄サリン事件の哲学的意味。
前回に引き続き、大澤真幸の『サブカルの想像力は資本主義を超えるのか』を参考に、東京地下鉄サリン事件の哲学的意味について述べていく。
東京地下鉄サリン事件とは、教祖が麻原彰晃のオウム真理教という宗教団体が、1995年3月20日の朝、霞ヶ関を中心とした地下鉄にサリンという毒ガスをばらまき、何千人もの人が被害を受けた無差別テロである。
オウム真理教は、当時、1万人以上の信者がいたといわれており、彼らは形式的には仏教の形をとっていた。そしてその中から出家した者たちが山梨県の富士山