嘘つきは…

 都知事選では三度目の正直、いや三度目も嘘つきが当選した。
 東京都民はそんなにも嘘つきが好きなのか。
 いや、そもそもそんなことは気にもしていないのか?
(しかし、なぜ?)
 それとも権力者は嘘をつくはずがないと思っているのか?
(意外とこのタイプの人が多いのに驚く。「マッカーサー、嘘つかない」!?)
そういえば日本の時代劇はほとんどの場合、権力者がヒーローである。
  清濁併せ飲む度量? いや毒濁併せ飲む体質?
 
 嘘つきは泥棒の始まり…
 
 昔の人はいいことを言った。
 
 石井妙子氏の『女帝 小池百合子』によると、「留学?」時代の小池百合子は、エジプトに来た父親とヒルトンホテルで会うたびに、ホテルからロゴ入りのコーヒーカップや皿、ナイフ、フォーク、シュガーポットなどを持ち帰っていたという。また、「備品のトイレットペーパーを持ち帰らぬように」という張り紙を見るたびに、トイレットペーパーをカバンに詰め込んでいた小池百合子を思い出すという元留学生もいるという。
 
 しかし、嘘つきは泥棒になるばかりではない。政治家や実業家になる例も少なくない。
 
 『平気でうそをつく人たち(原題:People of the Lie)』を書いたアメリカの精神科医、スコット・ペックによれば、恒常的に嘘をつく人々――彼の言う邪悪な人たち――の方が、普通の人よりも政治的な力を得る可能性が高いという。「その横暴ぶりがあまりにも常軌を逸しているために――また、つねに力にたいする渇望を伴ったものであるために、彼らにはそのチャンスが多く訪れる」というのである。やれやれ。
 
 ペックによれば、「自分自身の罪悪感に耐えることを絶対的に拒否する、というのがこの“一線を越えた”人たちの特性だ」そうだ。いや、ホント…

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