『暗闇と瞼の裏の境い目』

 自分自身がどこにいるのか、分からなくな
る時がある。

 自分自身が何を望んでいるのか、分からな
くなる時もある。

 自分自身が何をしたいのか、もちろん分か
らない。

 自分自身が役に立っているのか、なんて当
然分からないし、多分役に立っていない。

 はっきりしているのは、自分のことが分か
らないということだけだ…

 駅でスマホ見ながら歩いているヤツは、分
かっているだろうか?

 階段から突き落としたら、分かるだろうか?

 肌を露出して、深夜の駅裏を歩いている女
は分かるだろうか?

 酔っ払いに絡まれたら分かるだろうか?

 学校でイジメているヤツは分かるだろうか?

 いじめられた者が嘔吐するモノを口に入れ
てやったら分かるだろうか?

 僕は何も分からない。

 自分自身が分からない…

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