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【映画】『葬送のカーネーション』 2024.01.31
今年から始めたnote。これを機に、イスラム圏の映画も映画館で鑑賞しよう! と思いたち、早速新宿武蔵野館へ。
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2022年作のトルコの映画だそうで。それくらいの前情報しか仕入れずに観に行ったのですが、この監督はすごい。構図が全て美しい。空と地面の狭間のライン、人と物の配置や位相、どれもピタっとハマっています。どのシーンを切り取っても、写真のような美しさです。セリフも少なく、劇伴も挿入曲も最小限の映画でしたが、構図が良いのでずっと見入ってしまいます。
美しいといえば、主人公の老夫の礼拝シーンもまた美しい。体を清める、座る、頭を下げる、全ての所作が神々しいまでに美しい。見ているこっちも神聖な気持ちにさせられます。
そんな美しさとは裏腹に、淡々と進むストーリーには、トルコに暮らす難民のリアルが写し出されます。トルコ語を話せず、妻の遺体を故郷に埋葬するために棺を運ぶ老夫。故郷はフェンスを張り巡らされた国境の先。道中、イスラム教徒らしい優しさに助けられながらも、故郷の地への願いは叶うわけもなく。
ともあれ、構図の美しさは絶品。機会があれば、ぜひ劇場での鑑賞をおすすめします。
クダー・ハーフィズ!
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