滝沢朋恵「岸に立つ」

2017年に出た手売りのCD-R。
クオリティの高い曲の揃った作品。曲だけでなく録音も良くて、宅録なのかスタジオで録ったのかわからないが、いずれにしてもアルバムなどとは違いレコーディング環境が劣るなかおそらく一人で作った作品なわけだけど、その粗さが滝沢朋恵の装飾されてない剝き出しの魅力を存分に引き出している。歌声などはアルバムよりむしろこの作品のほうが魅力が伝わるだろうし、個人的にはアルバム含めても1,2を争う好きな作品。


1. 帆船
緊張感のあるギターの響きに美しい歌声が漂う。岸に立ち、眺める海の情景と波間から聴こえる精霊の歌声が広がるよう。現在までアルバムに収録されていない隠れた名曲。

2. 楽しい話
ボサノバっぽい曲調の寂しげでしんみりと胸に沁みてくる曲。

3. うすいいのり
うすいいのりというタイトルに見事に表現されていると感じる、かすかな祈りが込められたような吐息のように儚く美しい曲。

4. 硝子の雨
耳当たりのいいギターの旋律に惹かれる曲。途中から入るマラカスが上手く録れたと本人当時のライブで言っていた気がする。

5. 創作(2017 summer ver)
ライブでお馴染みの曲。ライブでは1曲目に演奏されることが多く、繰り返される旋律に魅了されていく魔力のある曲。


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