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3本柱で本格的なインバウンドの再開&全国旅行支援が開始!

*この記事は【エの輪】海外・訪日インバウンドマーケティング情報マガジンにて10月5日に掲載した記事です。


『入国者制限撤廃』・『個人旅行解禁』・『ビザなし渡航解禁』という3本柱でインバウンド外国人旅行の再開がされる10月11日。

10月11日からいきなり外国人旅行者が街に溢れかえるという状況にはならないと思うが、可能性はゼロではない。

それは、個人旅行が解禁されたことで、日本10月11日着の旅行プランを旅行会社を介さずに自身で旅行手配や準備が可能になるからだ。

同時に国内の『全国旅行支援』も開始されるとうこともあり、3連休明けといえども国内の人流が増加する可能性もある。

日本の観光事情はコロナから脱却し、この日を境に暗いトンネルの奥まで陽の光を差し込ませていく事ができるのだろうか?

措置内容や考えられる事象について考察します。

10月11日午前0時から適用される入国措置

1.新規入国制限の見直し

今まで日本所在の旅行会社や受入責任者などが申請必須であったERFSの申請、また、日本の旅行会社のパッケージツアー限定である必要がなくなる。

(1)商用・就労目的の3ヵ月以内の短期滞在者

(2)観光目的の短期滞在の新規入国者(個人旅行も解禁される)

(3)長期滞在の新規入国者


2.ビザの免除

>>>水際対策につき一時停止していたビザ免除措置も11日より再開される。


3.入国に関わる検査の見直し

新型コロナウイルスへの感染の疑いがある場合以外の入国者の入国時の検査実施や入国後の自宅または宿泊施設での待機・待機期間中の検査等・公共交通機関不使用などを求めない。ただし、全ての帰国者・入国者に対してはWHOのリスト記載(具体的なワクチン種類については厚生労働省にて別途発表)のワクチン接種証明書(3回)または出国前72時間前に受けた検査の陰性証明書のいずれかを提出を求める。

>>>現状日本では外国を青色と黄色で区分けしており、その中でもオミクロン株(B.1.1.529系統の変異株)が支配的となっている国や地域以外の国や地域からの全ての帰国者・入国者において原則として上記の見直しが適用される。

参照:世界の新型コロナウイルス変異株国別発生状況について および

世界の新型コロナウイルス変異株流行状況


4.入国者総数の上限撤廃

2022年9月7日より開始しされた50,000人/1日の入国者上限数を撤廃し、上限を設けないこととした。

>>>上記の条件が満たされる方は、入国が可能ということになります。

参照:新型コロナウイルス感染症に関する新たな水際対策措置(2022年10月11日以降適用)



海外(外国)と逆行する日本?

コロナ時代を経て、分かりやすい日本と外国の徹底的な違いと言えば“マスクの着用”です。

最近の観光業界では新しい旅館業法の改正案が10月の臨時国会に提出される予定です。

簡単に言うと、「マスクを着用しない客を宿泊拒否にすることができる」という法律です。

これだけ聞くとなにやら穏やかではない乱暴な法改正のように聞こえますが、実際はマスク云々を直に指しているのではなく「ホテルが客に対して感染防止策を求めた場合、正当な理由なくそれを拒んだ客に対して宿泊を断ることができる」というものです。

そこに、感染防止策としてマスクがあげられればマスクの着用を正当な理由なしに拒んだ場合は宿泊拒否ができるというわけです。

よくよく考えてみれば、各宿泊施設は営んでいる方がおり、お客様同士が気持ちよく利用でき過ごす事ができるようにそれぞれの方針やモラルを守ってもらうために規約や約束事があって当然です。

コロナに限らず様々な衛生上の問題として各ホテルが正当な理由による感染防止策を定めているのであれば、それは仕方ないということではないでしょうか。

金銭を支払っているまたは支払うから何でもアリ、そこで「こっちは客だ、お客様は神様だぞ」というのはあまりにも無理があるかと思います。

ただ、いつまで日本はマスクの着用を当然視していくのかは筆者としては疑問多しです。

外国の着用と感染についてのデータと日本の着用と感染のデータがあるはずですから、そこを国民に見える化することを願っています。

特に、外国と日本ではマスク着用の差があり、これから本格的なインバウンドが再開される中で、この法律が外国人にとってどうとられていくのかは追っていく必要があるかと思います。この法改正が結果的に『リピーターの損失』や『日本へのがっかり』に繋がらないことを祈ります。


本格的なインバウンド再開で気を付けたいこと

長い間新型コロナウイルスの影響により何度も変化を繰り返して生きた入国措置。

細かく難題な点も多く、旅行会社としては追い付かない部分や対処しきれないことも多く発生していました。

緩和の変化がなされるたびに右往左往していたオペレーションは、シンプルな措置によりいよいよ解放される時がやってまいりしました。まだ不完全ではあるものの、このままエンデミックとなり、タイなどと同じように開放されていくことを願います。

そんな中、既にインバウンドのお客様を迎えるべく、旅行プランの相談や予約などが動き始めていると思いますが、特に受入施設などは、入社してからコロナの影響で全くOJTが出来なかった方も多く、3年前に入社した新人さんが初めてインバウンドの受入を体験するといったところも出てくるようです。また、コロナの影響にて一度減らしてしまった人員を再確保するのが難しい状況に陥っている事業者さんも多数見受けられます。

また、長く従事していても、「3年間のブランク」によってスキルの低下等も予想され、更にそこへ「感染対策」という必要事項が加わるので、その点を考慮していく必要があるかと思います。コロナで負った損失への巻き返しのための焦りなどには、心身ともに注意が必要です。


まとめ

今回の規制緩和について、ようやくここまで来た!というというのが筆者としての正直な感想です。しかし、現地のAGTへ説明するために、実際のオペレーションとして具体性がもう少し欲しいところです。

しかしながら、10月11日から日本のインバウンド旅行は“動く”と期待しています。全てインバウンドで経済回復とまでは行きませんが、円安の恩恵を受けられるうちに、凝り固まり滞ってしまった日本のエネルギーに変えていかなくてはなりません。人・物の流れは国の血液ですから、滞らせることは望ましくありません。

新型コロナウイルスを基にあれこれ規制がかかっているのは、今のところタイを除いた(10月1日からコロナ前と同じ条件で入国が可能)アジア(日本含む)がほとんどです。

世界の状況はいまやTVだけではなく、様々なツールや方法を通じて知ることができますから、日本の対策自体が適切かどうか比較することもできると思います。

今後はさらに出入国が容易になり、世界を実際に目で見て触れることが可能となり、様々な捉え方が出来るようになってくることを願います。

ライター:カイトマウリ (JOINT ONE)
海外・訪日プロモーション専門広告代理店『インバウンド ONE
海外インバウンドマーケティング情報マガジン『エの輪

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