2024.1.1 初詣

近所の神社に初詣へ、ゲンを担いで稲荷神社。
パジャマのままで行けばええわと思っていたが出かける直前に神様に合うなら少しでも見栄えがいい方がと思い直し上着を羽織った。ついでに境内で一服してやろうと煙草と携帯灰皿を忍ばせて。

自転車で五分の距離を漕ぎ漕ぎ、住宅街だからか東京の新年最初の夜は思ったより静かだった。地元や昔住んでいた地方だったらこうはいかない。それでも時折遠くから聞こえる笑い声にビビりながら自転車を停めて鳥居をくぐって階段を登ればすぐに賽銭箱に辿り着いた。小さな神社だった。

時刻は午前三時、この時間でも誰かいるだろう、なんたって今日は1月1日だぞなんて考えはまったくもって間違いだった。ほぼ真っ暗な境内には誰もいなくて間に合わせの様に付いている電気に照らされた神社は荘厳というより不気味に両足を突っ込んでいたように思う。境内で一服してやろうとか、写真撮ってTwitterに上げようとかいう思いはこの瞬間に頭から飛んで行ってしまった。普通に怖くて。
東京に出て来てから本当にいつでもどこでも人がいて、その度に自分が生まれ育った田舎の感覚を矯正してきたから混んでいるはずの場所に誰もいなかったのは初めて。

良いご縁がありますように。なんて思いながら115円を賽銭箱に放り込む。
初詣をはじめとしてこの手の神頼みは色々と思う所があってもう何年もやってなかったんだけどもういいええわと今年から解禁。
派手な音を立てて硬貨三枚が吸い込まれてから鈴を鳴らしてない事も二礼二拍手一礼もしてない事に気が付いて固まってしまった。深夜にいきなりやってきて金を投げつけたかと思ったら途方に暮れて立ちつくす馬鹿を見たらいくら神様だって救いようがねーよコイツって思うに違いない。俺だったら思う。
しょうがないので手を合わせて願い事より先になんかすいませんと念じた、はず。正直ぼーっとしてたので何を考えていたのかあんまり覚えていない。ただ一番の目的だった作家になりたいと言うのはしっかり願った。お稲荷さん、どうかお力添えプリーズ。俺だって115円程度で厚かましいとは思うけどさ。

最後にもう100円投げ入れて置いてあったおみくじを一枚ポケットに入れて神社を出た、帰り際閉まってたはずの社務所のドアが半開きになっていたのを見つけて深夜にバタバタしてすいませんと賽銭ドロみたいにこそこそとしてしまった。ドロってねーよ。

家についてから煙草を吸いながらおみくじを開けば中吉。今年の発進はこんな感じ。

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