【eBay】eBayセラーが消費税還付を受けるため具体的な方法(その7-6:Payoneerから引き出す時まで売上金を"売掛金"勘定で扱う理由)
こんにちは、いなほです(๑•᎑•๑)ノ
ここ数日「その7」シリーズで「為替差損益の仕訳の考え方」や「Payoneer口座から引き出す時の注意点」を解説してきましたが、今日は簿記の知識がある程度ある方が抱くであろう疑問に対する先回りの解説になります。
適切に仕訳さえできればそれで良いという方は、当記事の内容を理解しなくても実務上の問題は無いので、流し読みして頂ければと思います。
本日は、「Payoneerから引き出す時まで売上金を"売掛金"勘定で扱う理由」を解説します。
なお、私のnoteでは「会計ソフト:マネーフォワードクラウド確定申告」で作成した実際の仕訳を踏まえた解説をしております。
実際に消費税還付を満額受けておりますし、税務署に説明して承認してもらった実績もあるので、安心して参考にして頂ければと思います。
Payoneerから引き出す時まで売上金を"売掛金"勘定で扱う理由
結論、「Payeoneer口座を帳簿上で外貨預金口座として扱わないため」です。
簿記の知識をある程度もっている人だと「外貨預金口座として扱わなくて良いの?」と思うかもしれませんが、むしろ一般の銀行で開設できる外貨口座の様に扱ってしまうと税務署に余計な懸念を与えてしまうことになります。
その懸念とは「利子」です。
外貨預金の利子は比較的高いため(最大で年利6%以上の利子がつく様な外貨預金口座もあります)、売上金額が大きくなるにつれて発生する利子も高くなっていくため、「大きな金額が入っている外貨口座を持っていると大きな利子も入金されているはず」と税務署に疑われることになります。
しかしPayoneer口座は銀行の外貨預金口座とは異なり利子が発生しません。
そのため、そもそも利子の発生が疑われない「売掛金」勘定として扱う方が実態に即しているのです。
またPayoneer口座から日本の銀行口座へ引き出す時まで「売掛金」勘定で扱うことで、為替差損益の仕訳作業も楽になるというメリットがあります。(このメリットは作業コスト的にめっっっっちゃくちゃ大きいです)
Payoneer口座を外貨預金口座として扱わない場合と扱う場合の仕訳の比較を下記に示します。
「外貨預金口座」にドルで入金があった場合、たとえ「ドル」通貨で入金されていたとしても簿記のルール上、一度、入金された日のTTMレートで円換算した金額を記帳する必要があります。
そのため、売上が発生した日のTTMレートとPayoneer口座に入金された日のTTMレートの差について為替差損益を計上して帳簿に仕訳を入力する必要があります。
そしてPayoneer口座から日本の銀行に出金する際にも、外貨預金口座に入金された日のTTMレートと出金した時のTTMレートとの差について為替差損益を計上して帳簿に仕訳を入力する必要があるのです。
そのため、上記の様に為替差損益の計上が2回発生してしまいます。しかもこれはebayからPayoneerに入金される度に行う必要があります。
そして上記の様にがんばって為替差損益を計上しても、結局、売上発生から出金までに発生したトータルの為替差損益の金額は変わりませんので数字上のメリットも全くありません。
結論として計算コストが増えるだけでデメリットしかありませんので、「Payeoneer口座を帳簿上で外貨預金口座として扱わないこと」をおすすめするのです。
[2024年3月追記]
ebayセラーの帳簿づけ作業の中でも最も難しい「Payoneerから銀行口座への送金時のPayoneer手数料・為替差損益等の計算方法や帳簿への仕訳入力」を、実例で詳細に解説した記事(リンクはこちら)を作成しました(∗ˊᵕ`∗)
非常に好評を頂いている記事ですので、ぜひご覧ください♪
最後に
青色確定申告や消費税還付の申告は一見複雑に思えるかもしれませんが現在は自動化が大きく進んだこともあり、一度やって一連の流れを理解すれば大した手間をかけずに完了することができます。
当ブログでは簿記の知識が無い人でもこれらの税金還付を満額受けられる帳簿の付け方や国への申告方法を、実際の会計ソフト・税金申告ソフト(e-Tax)操作画面のスクショと一緒に具体的に解説しています。
ぜひ今後も私のnoteをご覧頂き、あなたのeBayビジネスやその他個人ビジネスの利益を最大化して頂ければ幸いです(∗ˊᵕ`∗)
それではまた、次の記事をお会いしましょう(๑•᎑•๑)ノシ
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