中小企業診断士試験について

私は令和元年度の中小企業診断士1次試験に挑戦し合格しました。あいにく2次試験は不合格でしたが、それでも1次試験に合格したという事実は私にとってすごく自信につながりました。合格後の変化としては、仕事の理解度も高まり、日々の新聞記事やニュースの内容がすっと頭に入ってきて、世の中のことがはっきり見えるようになりました。

1次試験だけでもこんなに人生の視界が広がるのであれば、実際に診断士試験に合格し、診断士として働いたらどんなに世界が広がるだろうとわくわくしています。

今回は少しでも中小企業診断士に興味がある方向けに、私にとっての中小企業診断士試験についてお話ししていきます。

中小企業診断士とは

一般社団法人中小企業診断士協会のHPによると、中小企業診断士は、「中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家」であるとされています。経営コンサルタントとしては唯一の国家資格です。

中小企業診断士の1次試験の合格率は変動ああるものの、おおよそ20%程度。2次試験はさらにそこから20%といわれており、十分難関資格といえると思います。

中小企業診断士資格は価値のある資格なのか

またネットで検索すると、「足の裏の米粒」と揶揄されているといったネガティブな意見も入ってきます。中小企業診断士を目指している方は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。私も診断士を目指し始めたころ、そんな噂を耳にして、本当に取得する価値があるのだろうかと不安になったことがありました。

そんな資格を苦労して取得しても「足の裏の米粒」といわれるような資格だとしたら、頑張る意味はあるのだろうか・・・。そんな風に考えたこともありました。

結論から言って、頑張る意味はあると思います。まだ受験生の立場ではあるものの、私は十分に取得する価値のある資格だと判断しています。その理由は3つあります。

①科目が幅広いため社会の全体像を理解できるようになる

中小企業診断士の1次試験は7科目あります。企業経営理論、財務・会計、運営管理、経済学、経営情報システム、経営法務、中小企業経営・政策です。初めて受験科目を知ったとき、私はこう思いました。まず科目名が覚えられない・・・。私は社会人経験の中で、ホテルでの営業経験が一番長かったため、経営についての知識もなければ、財務会計なんてちんぷんかんぷん。大学は英文学科だったため、経済学も基礎知識しかなく、ITにも疎いという、全くのド素人からのスタートでした。だからなおさらなのかもしれませんが、7科目の受験勉強をやり切った今、ニュースの内容が以前よりもわかりやすくなり、仕事にも知識を生かせて、それだけでも受験した甲斐があったなあと思いました。また、物事を多面的に捉えたり、点ではなく線や面にして考えられるようになりました。

②学ぶことの楽しさを教えてくれる

大学生までは学ぶ時間を与えてもらえる贅沢な環境ですが、社会人になると、なかなか学ぶ機会から遠ざかってしまいます。業務に必要なことは焦ってインプットしますが、それ以外の分野を学ぼうと思っても、時間が足りないとか忙しいとか、言い訳を並べてしまい、勉強に踏み切ることが難しいです。中小企業診断士の受験科目はどんな分野で働いている方も、働いていない方も、学生の方にも、ほとんどの方に役に立つ内容ばかりです。役に立つことを実感できたら学ぶことが楽しくなります。この繰り返しで私は勉強を継続することができました。

③問題解決能力が高まり、悩みごとが激減する

私は悩むのが趣味というくらい悩みごとの多い人間で、なかなか答えの見つからないことにくよくよするタイプでした。一方、中小企業診断士とはコンサルタントの資格であり、問題解決のプロになるための資格です。当時の私とは真逆のような存在でした。

しかしながら、2次試験の受験勉強を始めてから少しずつ、私の考え方に変化が現れてきました。くよくよ悩む時間が減り、問題を発見したら、課題を提示し改善策を見つけるという思考回路になっていったのです。

何が問題(真因)なのかを探ることも得意になってきました。そうすると、原因がわかるので対処しやすくなります。つまりもやもやっとした先の見えない悩みを抱えることがなくなりました。

個人的にはこの点が一番の成長だと感じています。こんな私でも、診断士を目指す者として、診断士的思考が少しずつ身についてきているのかなととてもうれしく思います。

まとめ

2018年12月から始めた、中小企業診断士への道。私はこの資格を受験して大きく自分というものが変わりました。今後受験を目指す方は、諦めず、一緒に頑張りましょう。

皆さんとともに人生を変える大きな一歩を踏み出せるよう改めて気合をいれなおします!

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