何気ない歌で何気ない記念日をお祝いした日のこと
愛してやまないロックバンド
UNISON SQUARE GARDEN がもうすぐ20周年を迎える。(7月24日はバンド結成日)
2024年に入ってから、もっといえば昨年に9枚目のアルバム「NinthPeel」が出た頃から20周年が楽しみで仕方ない。
なぜこんなにも楽しみなのか。
それは15周年の時のユニゾンが良い意味でユニゾンらしくない特別な一年にしてくれたからだと思う。
少し長いですが、もの好きなあなたなら読み終えた時きっと、来たる武道館がもっと楽しみになっているはず。
ハーレムの準備
〇周年記念というのはアーティストにとって一大イベントである。
メジャーデビューを大切にするバンド、結成日を大切にするバンドなど様々だが、いずれにしてもある程度の期間活動したからこそ到達できる記念日であることは間違いない。
最近だと同じ事務所の先輩(?)のBUMP OF CHICKENの25周年ライブにも運良く参加できた。
(バンプについてはまた別の機会に)
大抵のアーティストは周年の一年の中でベストアルバムを出したり、記念ライブを開催したりして祝福モードになる。
新年早々テンポアップ
ユニゾンも例に漏れずベストアルバムの発売、それを引っ提げての全国ツアー、記念ライブなどを元旦に発表した。
(元旦にその年の活動内容を発表してくれるのはユニゾンの恒例行事)
以下15周年の主な活動内容
怒涛の元日発表後も膨大な数の企画を発表してくれた。
詳しくは特設サイトで。
(こういう時特設サイト残してくれてると見返せて楽しい)
多い。
今見返しても情報過多で許容範囲のキャパシティ超える。
ひとつずつ話すと止まらないので苦しくも割愛。
五臓がロックして無敵モード
この年のユニゾンはかつてないほどお祝いムードだった。
それは企画量だけではなく、バンド側のマインドにも現れていたと思う。
お気に入りのスタイル
それまでのユニゾンは良い意味で背伸びしない、必要以上に目立たない活動方針で、新曲(アルバム)を出したらそれのツアーをやるを繰り返し、スケールを広げすぎずひたすら練度を上げていた。
(これについては田淵もブログなどで公言。)
10周年の武道館においても、田淵はまだ早いと言っていて、そこまで大々的なお祝いモードではなかったように思えた。
一蓮托生なんて冗談
ファンとの距離感についても明確に線を引いていた。
そのユニゾンが(田淵が)、今年はお祝いしてくれよと言わんばかりの企画発表。
実際に呟いていた。
曲にもしていた。
あのユニゾンが、ユニゾンの方から私たちに歩み寄って甘やかしてくれと言っている。
柄にない仕草
そして極め付けは15周年のアー写。
三人が笑ってる。こんなアー写は見たことがなかった。
それだけで十分特別な一年になる予感がした。
プログラム15th
前述した活動の中でも、メインは7月27日に行われた15周年記念ライブ「15th Anniversary Live プログラム15th 」だ。
バンド結成日から直近の土曜である7月27日に一度切りの記念ライブを開催。
場所は大阪・舞洲スポーツアイランド
発表があった時は驚いた。
あのユニゾンが、野外で、数万人の前でワンマンライブ。
どんなライブになるのか想像できなかった。
いつものユニゾンなら絶対に開催しない講演。
このライブが特別なものになる確信。
ここからはそんな記念ライブについて当時を振り変える。
Hello,No.6!
週末のライブが待ち遠しくなり準備も最終段階にかかった頃、予期せぬニュースが舞い込んできた。
台風の接近。
普段のユニゾンのライブであれば多少の雨など天気が悪くても気にもならないが、今回は野外ライブ。
しかも偶然にも6号。
台風が来たって飛ばされないような心臓を持っているのでなにがあっても行くのだが、せっかくの記念ライブなので晴れて祝いたい。
会場の足場はどうなのか、そもそも開催されない可能性もあるのかなどファンの不安を察知したかのように公式から投稿があった。
どうせなら、この際なら
普段呟かない貴雄の連投。
会場の雰囲気を伝えるだけでなく虹まで作ってしまっている。
天才か。
不安が消し飛んで、楽しみでしかたなくなった。
小さじ一杯のカラクリ
ついに迎えたライブ当日、朝の天気はやや雨。会場の最寄駅から出ていた専用シャトルバスに乗って会場へ。
このシャトルバスが良かった。
車内ではFM802と連携したラジオ企画とユニゾンの曲たちが流れ、車に乗っているのはユニゾンが好きな人だけ。なんともいえない高揚感があった。
車内で誰かと話すわけではないが、普段ユニゾンのライブに1人で行く私からすると同じ舟に乗っているかのような一体感を感じる幸せな時間だった。
そして会場へ着いて物販エリアへ向かった矢先に大雨。
もはや大雨というか嵐。
レインコートがなければ終わっていたレベルで打たれた。
雨の中物販列に並びグッズを購入。嵐の中濡れるくらい構わないからバスタオル(の在庫)は任せた"
無事グッズも買い、入場時間まで待機。まだまだ大雨。
これは雨の中ライブかなと思っていたら入場開始時間が近づいてきたら晴れた。結構晴れてきた。
これについてはライブ冒頭のMCで斎藤が「雨降ったけど、止んだね」と言って会場の笑い(?)を誘っていた。
完全無欠のロックンロール
以下ライブレポ(のようなもの)
ちなみにこのライブのDVDは購入したものの一度も見ていない、、、当時の記憶を頼りに印象に残ったところだけ。
開演時刻になり、いつものSE(イズミカワソラさんの絵の具)が流れメンバーがステージに登場。
いつもならSEの途中から演奏が始まるが、この日はフルで曲が流れ、その間メンバーはじっと待っていたのが印象的。
以下セトリ
終わってみると曲数ヤバい。
30度を超えた土曜の炎天下ですよ。
体力どうなってるんだ。
(田淵は最後の方腕が攣りかけててほぐしたりしてた)
まず一曲目のお人好しカメレオンでグッときた。
ついに演った。確かにやるとしたらここしかなかった。
15周年の記念ライブの一曲目ですでに泣かせに来ていた。
Catch up,latency とプログラムcontinued(15th style)の繋ぎ
日が暮れはじめた頃の黄昏インザスパイ
10%roll→ 天国と地獄 → fake town baby →徹頭徹尾→シュガーソング のキラーチューン祭り
など印象的なシーンはいくつもあるが、このライブの1番のハイライトは最後のMCにあると思う。
シュガーソングが終わった後斎藤が最後のMCを始め、せっかくだからと他のメンバーにも話を振る。
え、二人のMCがライブで聴けるの?
びっくりだった。それと同時にドキドキなのか、ソワソワした。
貴雄は前日の投稿の話で笑いを取りながら日頃の感謝を言葉にしていた。
いかにも貴雄らしい喋りだった。
そして田淵。
斎藤が田淵もと話を振るとスクリーンに田淵の顔が映し出され観客も拍手や声で煽る。
なかなか話出さない田淵に再度観客も声援するも貴雄が無言でジェスチャーをしてその場を沈めていた。
静かになり話し出した田淵は少し泣いていたように見え、一言だけ
めちゃめちゃ泣いてしまった。なんでか分からないがとても感動的なMCだった。
今までユニゾンのライブにはそれなりに参加してきたが、こんなに感動したのは初めてだった。
そしてさわれない歌。
泣かせに来てる(part2)
そしてオリオンをなぞる史上最もエモいオリオンをなぞる。
バンドとしてのキャリアや人気、知名度などなかなか芽が出ていなかった頃に作ったこの楽曲。絶対的な地位を確立し15年間活動してきた今歌う「ココデオワルハスガナイノニ」。エモすぎる。
「15周年お疲れ様でした、UNISONSQUAREGARDENでした!」
最後はセンチメンタルピリオド。
アウトロで貴雄が名残惜しそうに叩く姿が忘れられない。
終演後には花火が上がりシャトルバスへ。
これだけ多幸感に溢れた会場であんなに泣いたユニゾンのライブはない。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
拙い文だったかと思いますが、少しでも武道館が楽しみになるように、自分自身ワクワクしながら書きました。
15周年から5年。
Patrick Vegee
Ninth Peel
という超強力アルバムが世に放たれ、
オンラインライブ
声出し禁止着席指定ツアー
リバイバルツアー
数年ぶりのシングルツアー
など様々な試みを加えながら"通常運転"してきたユニゾン。
快進撃なら、もうそこまで。
7月24日から三日間、武道館で祝祭の鐘は鳴る。
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