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ぼるレポ! #10 (11/29~12/5)

☆前回



入賞デッキ一覧

☆優勝デッキ

・赤単我我我

・ジョー星ゼロルピア

・4Cガイアッシュ

・赤青ギャラクシー

・スコーラーワンショット

・墓地退化

・グルメ墓地ソース


☆ベスト4以上

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正に大混戦、12月は開幕からフルスロットル。

お馴染みのメンバーはそれぞれ入賞数に差こそあれど、しっかり環境上位としての立ち位置をキープ。個人的に【ダークネスコントロール】、【赤単我我我】、【ジョー星ゼロルピア】、【リースRX】、【赤青ギャラクシー】、【墓地退化】を総称して6強と表現していたりする。(上位デッキを絞りきれていない様にも思えるかもしれないが、それほどまでにこれらのデッキは強力かつ拮抗している)


そんな6強に食って掛かったのが【スコーラーワンショット】。後述するが環境最速のソリティアとして鮮烈なデビューを果たすこととなった。

更に最終日には新兵【グルメ墓地ソース】も環境に殴り込み。vault環境はここにきて有力デッキがひしめき合う戦国時代に突入した。


現アドバンス環境はメタデッキと呼べる類いのものがあまり存在せず、自身の動きを押し付けられるだけのパワーデッキが環境を占領している。
端から見ている分には様々なデッキの活躍が見られて面白い反面、プレイヤー目線に立ってみれば先攻ゲーの要素が強まりつつあるのも事実。ある種の運ゲーと揶揄されるのも仕方のないことかもしれない。


だが、そんな環境でも確実に有利不利は存在する。


(自分で言うのもなんだが)他者の情報に惑わされず、自分の目で見たものを信じ、ほんの数%を追い求めた者が最後に笑う環境と言えるのではないだろうか。



注目デッキ

☆スコーラーワンショット (入賞数3、優勝1回)

※青単型、青黒型総合で集計

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実は先週からポツポツと勝ち星を稼いではいたのだが、まだ環境レベルかと言われると怪しい存在だったというのが正直なところ。今週、見事に嵐を巻き起こした。


恐らく本記事を閲覧してくださっている方々であれば大体の動きは御存知の方も多いだろうが、一応おさらい。

1~3ターン目は各種ルーターで手札を調整。

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4ターン目になんとかして呪文カウントを5つ稼ぎ、《次元の嵐 スコーラー》を召喚。

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後はループするもよし、《「本日のラッキーナンバー!」》やらを使って適当に殴るもよし。正に青系ソリティアの集大成、一先ず《スコーラー》が出ればターンは返らないとみて良いだろう。


4ターン目の呪文カウント稼ぎに大きく貢献してくれるのが《月下旋壊 ド・リュミーズ》。

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…よくよく読んでみればとんでもない効果をしている、0コストで唱えて手札が減らないらしい。あの《セイレーン・コンチェルト》ですら手札を1枚消費していたというのに…。


さて、【ジョー星ゼロルピア】と【墓地退化】の二大巨頭が凌ぎを削るソリティア界隈、その中での【スコーラーワンショット】最大の魅力は…

個人的には4キル精度にあると感じた。このデッキ、ルーターでルーターを探しているだけでゲームを終わらせられるのでとにかく安定感が凄まじい。先攻4ターン目に平気でゲームを終わらせる事が出来る。

【ジョー星ゼロルピア】や【墓地退化】も4キル自体は十分可能なのだが、その精度に一段階差を感じた。(結局先攻ゲーとはいえ)有利対面とみて差し支えないだろう。


一方で一概にこれらのデッキの上位互換という訳でもなく、良くも悪くも一芸特化な点は少し気になった。

【ジョー星ゼロルピア】は《ジョー星》や《とこしえ》等の妨害を挟むことが可能で、GR召喚のハンデスが絡めば最早意図的にコントロールゲームを行うことすら容易。《ゲンム・エンペラー》というサブプランも強烈。

【墓地退化】は相手の攻めをガッチリと受け止められるだけの受け札が容易されており、【赤単我我我】に善戦出来るソリティアとして一定の地位を保っている。《バイケン》によるハンデス耐性も大きいだろう。


これらと比べると、よく言えばソリティア特化、悪く言えば速度負けしている相手や後手に対応するのが少し難しく、ややピーキーなデッキと言える。多少の環境の変化にも他のソリティアデッキ以上に流されやすいだろう。


とはいったものの、最初にも述べた通り現vault環境は正に大混戦状態。その中で「速度特化」というアプローチは対面問わず一貫して強みを押し付けられる重要なステータス。寧ろソリティア食いのソリティアという見方をしてしまうのも面白いかもしれない。



☆グルメ墓地ソース (優勝1回)

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お前はトリコ?

最終日に滑り込み優勝…否、一発芸と呼ぶにはあまりにも出力がおかしすぎる。


元より《5000GT》の破壊力、及び高速フシギバースによる《ブラキオ龍樹》や《ギガンディダノス》の制圧力そのものはアドバンス環境でも高く評価されていた。事実《鬼札アバクと鬼札王国》を用いた【デアリ墓地ソース】はポツポツと結果を残していた。

それでも、環境入りには至らなかった。特定のカードに強く依存したデッキというのは、やはり評価されづらい傾向にあるのが高速化した現代DM環境と言えるだろう。


だが、このデッキは違った。8枚の《巨大設計図》から《種族選別》に繋げて一気に手札を稼ぐと、《樹食の超人》の召喚と同時に10枚近くの墓地を稼ぎそのまま《5000GT》へと繋がる。従来の【デアリ墓地ソース】の強みはそのままにとにかく安定感が飛躍的に向上した。(個人的には《エマタイ》が8枚になっただけで環境レベルまで進出した【墓地退化】に通ずるものがあるようで中々面白いと感じている)


なんといっても、1度《巨大設計図》さえ通してしまえばあらゆる妨害をはねのけてしまえるのが最大の魅力。とあるプレイヤーの言葉を引用させて貰うと「2コストの《シェイパー》が8枚投入されているデッキ」である。多少のハンデスではビクともしない。


ややアグロに対して脆さを見せてはいるもののまだまだ発展途上。なんといっても出自がオリジナルであり、まだアドバンスでは開拓が殆ど進んでいない。

コンセプトの通りそのものは保証されており、安定感も抜群。今後の活躍にも大いに期待がかかる。



☆ダークネスコントロール (入賞数5)

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見事入賞数トップを記録したが、やや押され気味というのが正直なところ。


今週比較的採用傾向にあったカードとして《解罪 ジェ霊ニー》が挙げられる。

環境を見たチョイスで、特に《バイケン》でセルフハンデスを無効化してくる【墓地退化】や、同じく《カンゴク入道》によってセルフハンデスへの耐性がある【赤単我我我】に対し、ピンポイントにキーカードを抜ける札として用いられている。他には《ガイアッシュ・カイザー》の耐性も高いと言えるだろう。


勿論これだけでは単なる時間稼ぎに過ぎないため、《ガイアッシュ・カイザー》に繋いで蓋をするのが基本となる。中には【赤青ギャラクシー】への痛烈なメタカードとなる《クローチェ・フオーコ》を、《ジェ霊ニー》で強引に墓地を増やすことで【墓地退化】相手にもぶつけるといったアイディアも見られた。


当然採用のデメリットも存在、というよりお世辞にもデッキに噛み合ったカードではないというのが正直なところ。

3→5のマナカーブを意識した【ダークネスコントロール】と2→4の動きとして強力な《ジェ霊ニー》の間にそもそも溝が生じている上に、《ダークネス》からの蘇生も対象外。オマケに色としては過多気味な黒単色。

そもそも今までセルフハンデスで事足りていたところを、コストパフォーマンスの悪いピーピングハンデスを用いているのがよくわからない話というもの。


だが、勿論考え無しにこんなカードを積んでいる訳でもなく、【ダークネスコントロール】そのものがそれなりに追い詰められているという裏返しでもある。それでも入賞数トップというのだから底が知れないが。


最近では上記新デッキに対応すべく《ウォズレックの審問》も採用されている様子。当デッキを使用したい際は特に、情報収集に敏感になるべきなのかもしれない。



メタゲーム予想

・呪文を用いたソリティア系が幅を利かせている現状、真っ先に思い浮かぶのは《アルカディアス・モモキング》…だが、他のアプローチとして《プーンギ》入りの【赤白閃】にも注目。

呪文デッキ以外にも《赤単我我我》や《ジョー星ゼロルピア》、《ダークネスコントロール》には過去に十分戦えていたことが証明されており環境への通りそのものはかなり良好と言えるだろう。

ただ…正直なところデッキパワーで劣る【赤白閃】でどこまで食らいつけるかに不安が残るのも事実。ある程度は戦えるだろうがそれ以上は、というところ。


・これらを踏まえると、身も蓋もない話だが強いデッキがそのまま勝ちそうな予感。強いて言えば4ターン目にビッグムーブが集中している現環境で3ターン目以内に動けるデッキ、即ち【赤単我我我】や【赤青ギャラクシー】の評価は少し上がるのではと考えている。




※12/10追記

いつものオマケです、ダークネスコントロール、スコーラーワンショット、赤単我我我を計測してみました。(3試合以上行ったものに限る)

流石に有利不利を測るサンプルとしては些か情報不足ですが、何かの参考くらいにはなるかもしれません。

手動計測なのでもしかしたらズレあるかもしれません、予めご容赦ください。



・ダークネスコントロール

VS4Cガイアッシュ 7勝9敗

VS墓地退化 6勝4敗

VS赤青ギャラクシー 3勝5敗

VS赤単我我我 2勝5敗

VSスコーラーワンショット 1勝4敗

VS5Cドラサイ 4勝0敗

VSリースRX 3勝1敗

VS刃鬼 2勝1敗


(ボロ負けで草。あんまり良くない言い方だけど、使用者の腕が勝率に顕著に出ちゃってたりします)



・スコーラーワンショット

VSダークネスコントロール 4勝1敗

VSリースRX 2勝3敗

VS4Cガイアッシュ 3勝0敗


(データ不足)



・赤単我我我

VS4Cガイアッシュ 7勝7敗

VSダークネスコントロール 5勝2敗

VSリースRX 4勝1敗

VS墓地退化 3勝2敗

VS赤青ギャラクシー 2勝3敗

VSジョー星ゼロルピア 2勝1敗


(相性というより、山がパワフルすぎる)



→今回触れられなかったデッキタイプに関して、詳しくはこちら


☆次回




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