ぼるレポ！ #11 (12/6～12/12)

☆前回

入賞デッキ一覧

☆優勝デッキ

・リースRX 2

・ラッカ鬼羅.Star 2

・ダークネスコントロール

・赤単我我我

・ドロマーオーラ

・ベスト4以上

殿堂前最終週となった今週。

なんと言っても注目は【リースRX】、持ち前のデッキパワーで群雄割拠な環境を見事走り抜けた。決して順風満帆な旅路とは言えなかったが、最期に有終の美を飾ることが出来ただろう。

先週取り上げた【グルメ墓地ソース】はその後もメキメキと頭角を現し、完全に環境入り。殆どの相手に動きを変えずに戦える上に初動も分厚く、とにかく安定感抜群。次環境でも注目株と言えるだろう。

【リースRX】や【グルメ墓地ソース】、更に先週話題となった【スコーラーワンショット】もまとめて吹き飛ばせる【赤単我我我】は今週の明確な勝ち組デッキ。特に週後半からの入賞数が凄まじく、このデッキのせいで【スコーラーワンショット】や【ジョー星ゼロルピア】が全く活躍出来なかったと考えて間違いないだろう。

入賞数1とはいえ、久々に【ドロマーオーラ】が活躍していたのにも触れておきたい。

気持ち程度の《とこしえ》対策は見受けられたものの、正直【ダークネスコントロール】や【ジョー星ゼロルピア】はコンセプトレベルで不利がついておりどうにかなるかと言われると相当に怪しいところ。ただし逆に言えば《とこしえ》を採用しているデッキがこの2つ程度というのも事実であり、これらのデッキが勢力を落としていた今週は戦いやすいフィールドだったと言えるだろう。

勿論インフレが進んだ現代は《とこしえ》がいない=強いと言えるほど甘くはないが、《ザハ・エルハ》+《スローリー・チェーン》を突破出来るデッキが案外少なかったり、ハンデスの通りが良く《ぽくたま》等の墓地メタも採用しやすかったり、ある程度受け札を盛ることが出来たりと一応環境に刺さっている要素は持ち合わせている。もしかしたら今後も地雷として環境に顔を見せてくるかもしれない。

注目デッキ

☆リースRX (入賞数8、優勝2回)

そもそも母数が多かったので若干ズルい節もあるが、見事入賞数1位を勝ち取った。

注目すべきは入賞が見事にバラけていたことで、集計期間(12/6～12)で驚異の7連続入賞を決めている。ありそうでそうそうない中々すごい実績であり、日によって大きく強さが変わっていたということもなく安定して勝ち抜けた証拠だろう。

その最大の要因はやはりデッキパワー。特定のデッキに対して極端な不利を作らなかったことで、安定択として好まれていた可能性が高い。

同じく安定択になりやすいデッキタイプだった【ダークネスコントロール】は【グルメ墓地ソース】に《巨大設計図》を使われた瞬間逃げるしかなく、結果的にニーズが【リースRX】に集中したのではないかと予想している。

構築としては人によって様々であり、特に【スコーラーワンショット】や【墓地退化】等の高速スペルソリティアに後攻でも勝ちの目を増やすためか《ヴァリヴァリウス》や《ルルフェンズ》、《“龍装”チュリス》に《フェアリー・ギフト》等の速度に寄せたアプローチが散見された。

また、こと今週に関しては《お清めシャラップ》の活躍が非常に印象的だった。【グルメ墓地ソース】が4ターン目に動こうとすると《樹食》+《GT》→《ブラキオ》でどうしても一旦ストップしてしまう機会が多く、そのタイミングで《シャラップ》で流せるとある程度ターンを奪ってしまうことが可能となる。一見不利気味な【グルメ墓地ソース】とのマッチアップもある程度食らいつけたというのも勝因と言えるだろう。

ここ半年間安定して強かったかと言われると全くそんなことはなく、どちらかと言えば苦境に立たされるシーンが目立ったデッキタイプではある。が、それでも環境の合間を縫って上手く滑り込み常に前線で戦い続けた。

殿堂発表により一時は姿を消してしまうだろうが、根幹にある《メンデル》→《RX》+《アルモモ》の理不尽ムーブには手を加えられていないためまた何れこの基盤を目にする日もあるのかもしれない。

☆ラッカ鬼羅.Star (入賞数3、優勝2回)

ここにきて懐かしの顔ぶれが復活！

DMBD-18にて《蒼狼の大王 イザナギテラス》を獲得し強化された【ラッカ鬼羅.Star】。打点要員にしかならない《カダブランプー》と違い、《イザナギテラス》は《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を唱えて打点を伸ばせるのは勿論、サーチ効果&《T・T・T》で一気に手札を整えることも可能で安定性が飛躍的に向上している。

ハマった時の連続攻撃は健在で、ファイア型への変更に合わせて《単騎連射マグナム》も仲間入り。より理不尽度も増したと言えるだろう。

…が。率直に言ってしまえば、インフレが進んだ現アドバンスデッキ達を相手取るにはまだ少し力不足を感じてしまう。なんとか食らいつくために2コストメタカードを《ミクセル》4枚に絞ったタイプの構築も見られたが、そこまで含めてもデッキパワー的には良くて5分。どころかメタカードの無い分の穴を付かれてそのまま捲れない試合も見受けられた。【リースRX】に《ザウルピオ》を出されて詰んだり、【ダークネスコントロール】に全く主導権を握らせて貰えなかったり。

基本的に《シャッフ》が強い環境でこそ輝くデッキタイプなのだが、肝心の《シャッフ》の通りがイマイチなのも厳しいところ。一見刺さりそうな【墓地退化】や【スコーラーワンショット】にもなんだかんだすり抜けられたり、そもそも間に合わなかったり。

…と、いうのがあくまで今現在の話。純粋なデッキパワーの底上げというのは強化として非常に嬉しい要素であり、殿堂入りで周囲のデッキパワーが落ち着けば逆に地位を大きく上げるはず。

恐らく無規制な【赤単我我我】に有効な《ミクセル》を使えるのも嬉しいポイント。殿堂内容次第では環境に戻ってきても可笑しくないデッキタイプと言えるだろう。

メタゲーム予想

・今回の本編、殿堂後の環境を大予想！

…のつもりだったのだが、皆さんご存じの通り。ぶっちゃけ環境は変わりません。

一応【ジョー星ゼロルピア】は非常に強力なソリティアデッキであり、敢えて変化を予想するならここを中心に考えることになるだろう。

が、既にソリティア界隈は【墓地退化】や【スコーラーワンショット】等の優秀な後任者が存在しており【ジョー星ゼロルピア】が消えたところで大した影響は無さそうなのが正直なところ。一応呪文メタ系は少しだけ株を上げるかもしれないが。

・と、なればここまでの常識をそのまま持ち出せばOKということ。【グルメ墓地ソース】は明らかにおかしい。アドバンス環境ですらプランの一貫性・安定性はずば抜けており、このデッキが環境の中心に居座ることは間違いないと考える。

対抗馬として挙げられる筆頭はやはり【赤単我我我】だろう。寄せられてしまうと少し怪しくはなるが、【グルメ墓地ソース】側も激化するミラーや他の無規制組を考えると安易に受け札を積んでデッキパワーを下げてしまうのは考えもの。少なくとも暫くの間は【赤単】の攻撃がしっかり通ってくれるのではないかと予想できる。

この2つ両方と善戦出来るデッキは…正直あまりピンときていない。強いて言えば《ツネキン☆ゲームス》や《獣軍隊 ヤドック》は両者に対してある程度の効力は期待できるが、誰に積むのかと言われると…。

(GTもブラキオも刺さらん人)

勿論まだまだ新環境は始まったばかり、自分が思い付いていないだけでこれまで【ジョー星ゼロルピア】に抑制されていたまだ見ぬ新デッキが活躍する可能性も十二分に存在すると言っていいだろう。なんと言っても今週末には新弾の発売も迫っているのだから。

(DMvaultでは一足先に新殿堂に対応したレギュレーションで大会を開かれるのが通例となっています。また、新弾に関しても発売前日に解禁されるケースが多いです。

新環境での対戦を少しでも早く覗いてみたい方は今週のvault大会を一緒に観戦してみませんか？)

☆オマケ

リースRX、赤単我我我、グルメ墓地ソース、ラッカ鬼羅.Starの勝敗を一通りまとめておきます。(3試合以上行ったものに限る)

流石に有利不利を測るサンプルとしては些か情報不足ですが、何かの参考くらいにはなるかもしれません。

手動計測なのでもしかしたらズレあるかもしれません、予めご容赦ください。

・リースRX

VSグルメ墓地ソース 10勝6敗

VS赤単我我我 4勝9敗

VSダークネスコントロール 4勝3敗

VSラッカ鬼羅.Star 5勝2敗

VS墓地退化 3勝3敗

VS赤青ギャラクシー 3勝3敗

VS4Cガイアッシュ 5勝0敗

VSスコーラーワンショット 2勝2敗

VS赤緑RX 2勝1敗

(こうしてみるとほんとに何に強いという訳ではなく、安定択としての立ち位置なのがよくわかる感じ。的確に環境を読める人にとっては不要な山だと思います)

・赤単我我我

VSリースRX 9勝4敗

VSスコーラーワンショット 9勝2敗

VSラッカ鬼羅.Star 2勝8敗

VSグルメ墓地ソース 6勝2敗

VS墓地退化 2勝4敗

VSギャラクシールド 1勝4敗

VS4Cガイアッシュ 3勝1敗

(まさに最強、これ無規制なの普通にヤっとる)

・グルメ墓地ソース

VSリースRX 6勝10敗

VS赤単我我我 2勝6敗

VSラッカ鬼羅.Star 3勝2敗

VSダークネスコントロール 3勝1敗

VS墓地退化 3勝1敗

(上2つに負け越しているせいでちょっとパッとしないけど、強そうなデッキにしっかり勝ててるのは中々いい感じ)

・ラッカ鬼羅.Star

VS赤単我我我 8勝2敗

VSリースRX 2勝5敗

VSグルメ墓地ソース 2勝3敗

VSダークネスコントロール 1勝2敗

VS5Cドラサイ 2勝1敗

(上で触れたままの通りだと結局ほぼ無いに等しかった今回の殿堂発表で戦うのは厳しそうに捉えられるかもしれないので一応フォローしておくと、ドルガンが殿堂したことで赤白閃が壊滅したのは見方によっては追い風。要するにミクセルを使いたい場合はこの山が最有力候補になる。まあそれにしても8-2は出来すぎだと思うけども)

→今回触れられなかったデッキタイプに関して、詳しくはこちら

☆次回