風邪を引いた僕のお見舞いに来たのは学校一の人気者だった
この物語はフィクションです
ピピピ
健:38,3・・・完璧に風邪だ
僕は小坂健、高校二年生だ。僕は今風邪をひいた
菜緒:大丈夫?
この人は小坂菜緒、社会人であり僕の姉だ
健:正直、大丈夫じゃない
菜緒:本当なら休みたいんだけど。仕事が大変な時だから休めないだよね
健:大丈夫。菜緒姉ちゃんは仕事行って来て
菜緒:大丈夫なの?一人で寂しくならない?
健:僕も高校生だから大丈夫
菜緒:わかった。安静してるんだよ
菜緒姉ちゃんはそう言って仕事に行った。そして、僕一人となった。親はどうしたって?実は高校生入学と同時に一人暮らししてる菜緒姉ちゃんの家に住む事になった。理由は実家からだと学校が遠いからだ
健:少し寝よう
僕は目を瞑って寝ようとしたが
健:駄目だ。寝れない
僕は寝れずにいた。それに家はシーンとしていた
健:一人ってこんなものなのか?正直、寂しくなるな
僕は菜緒姉ちゃんに強がってたのを知った
健:はぁ、早く帰って来て欲しいな
すると
ピンポーン
健:何だろう?
俺は怠い体を起こして玄関まで向かった。そしてドアを開けると
健:どちら様・・・嘘でしょ?
なんとそこにいたのは学校一の人気者の森本茉莉さんだった
茉莉:健くん大丈夫!?
健:いや、森本さん学校は!?
茉莉:健くんが風邪引いたって聞いて中抜けしちゃったテヘッ
森本茉莉さん。学校一の人気者で良く男子から告白されている。だが、告白を全て断っているらしい。理由はわからない
健:森本さん、僕の事は・・・ってあれ?
すると、僕は力が一気に抜けて倒れそうになった
茉莉:健くん!
森本さんは僕を支える為にハグをした
健:ごめん・・・なさい・・・
茉莉:ごめんね、入るよ!
僕は茉莉さんに支えられて、ベッドまで運んでもらった
健:ありがとう・・・森本さん
茉莉:ううん、お腹は?
健:空いてる・・・
茉莉:作って来るね
森本さんはキッチンに行った。僕は森本さんが来てくれた事が嬉しいと思った。そしてその安心感で眠ってしまった。そして、数時間後
健:うーん。うん?
茉莉:おはよう
健:あれ?僕?
茉莉:ぐっすり寝てたよ
ぐぅ~
健:お腹空いてるのに寝ちゃってた
茉莉:お粥冷めちゃったけど食べる?
健:うん
茉莉:それじゃ、あーん
健:自分で食べれるよ!
茉莉:病人は甘えてなさい!ほら、口開けて!
健:わかったよ。あーんパクッ
茉莉:どうかな?
健:美味しい///
茉莉:良かった。はい、あーん
僕は森本さんに食べさせて貰っていた
健:ご馳走さまでした
茉莉:お粗末様でした
健:森本さん
茉莉:何?
健:どうしてここを知ってるんですか?
茉莉:君の幼なじみの陽世から聞いたの
健:陽世からなんだ
茉莉:それより、寝たら?
健:森本さんは学校に戻るの?
茉莉:ううん、健くんのお家の人が帰って来るまでいるよ
健:そっか、ありがとう
茉莉:うん、大丈夫だよ
健:実は森本さんが来てくれるまで寝れなかったんだよね
茉莉:そうなの?
健:うん。菜緒姉ちゃんには寂しくないって言ってさ、でもいざ一人になると寂しくて。だから、森本さんが来てくれて嬉しかった
茉莉:良かった。健くんの力になれて
健:それじゃ、もう少し寝るよ
茉莉:おやすみ
健:うん、おやすみ
僕は眠った
茉莉:健くん。健くんは一人じゃないからねギュッ
そして、また数時間後に僕は目を覚ました
健:うーん。今は4時か。森本さんは?
すると、森本さんは僕の手を握りながら寝ていた
茉莉:スゥースゥー
健:ずっとそばにいてくれたのかな
僕は森本さんの頭を撫でた
健:ありがとうございますナデナデ
すると
茉莉:うん?うーん。あ、おはよう~
健:おはようございます
茉莉:あ!朝よりは元気になったね!
健:そうだね。体温計ってみるよ
ピピピ
健:36,4。完璧に下がったよ
茉莉:良かった!
健:森本さん。どうしてここまでしてくれるんですか?
茉莉:それはね・・・健くんが好きだから
健:えっ?
茉莉:健くんは覚えてる?入学式の日の事
健:確か、迷子になってた人がいて助けたけど・・・それって森本さんだったの!?
茉莉:うん
健:すみません。最初と全然違ってたので
茉莉:確かに最初はメガネをかけてたし暗い感じだったよ。でも、健くんに助けて貰って。少しでも健くんに見て貰いたかったからイメチェンしたんだ
健:そうだったんだ
茉莉:健くん。私は健くんに助けて貰ってから健くんの事が好きでした。私と付き合ってください!
僕は森本さんに告白された
健:森本さん
僕の答えは決まっていた
健:僕は今日森本さんに助けて貰って嬉しかった。そして、今日僕の中で気づいた事があるんだ。森本さん、僕も森本さんが好きです。こんな僕で良ければお願いします!
茉莉:嬉しい!
すると、森本さんは僕にハグをした
健:森本さん僕は病人ですよ
茉莉:茉莉って呼んで!じゃなきゃ離れない!
健:茉莉さんじゃ駄目かな
茉莉:駄目!
健:わかった。茉莉
茉莉:フフッ、これからよろしくね健
すると
菜緒:ただいま!健大丈夫・・・ってその子は?
健:僕の彼女の
茉莉:森本茉莉です
菜緒:健!彼女おったん!?
健:実際には今付き合ったばっかりだよ
菜緒:でも、茉莉ちゃんだっけ?学校は?
茉莉:中抜けしちゃいました
健:しかも、理由がぼくが風邪をひいたからだって
菜緒:最近の子は凄いな
茉莉:じゃ私帰るね。親に怒られて来るよ
健:茉莉。明日は必ず学校に行くよ
茉莉:うん。元気な健を見せてね
そう言って、茉莉は帰って行った
菜緒:良かったね
健:菜緒姉ちゃん、ごめん僕強がってた
菜緒:大丈夫。ここからは私がいるよ
健:ありがとう。菜緒姉ちゃん
そして、今日はゆっくり休んだ。次の日僕は学校に行った
健:そういえば、茉莉の連絡先持ってなかったな。後で貰おう
陽世:何を貰うって?
健:わっ!なんだ陽世か。驚かせないでよ
陽世:ごめんって。それより体調は大丈夫?
健:この通り元気に鳴ったよ
すると
茉莉:皆おはよう!
全員:おはよう!
茉莉が来てから皆とても元気になっていた
健:茉莉に話しかけづらいな
そして、授業を受けて昼休みになった時
男1:森本茉莉さん!
茉莉:何?
男1:好きです!付き合ってください!
まさかの男子はクラスで公開告白をしていた。僕は茉莉が告白されて嫌な気持ちになった。すると茉莉は僕を見て笑い
茉莉:ごめんね。実は私彼氏をいるんだ
男1:彼氏って誰!?
すると、茉莉は僕の所に来て後ろからハグした
茉莉:私の彼氏の小坂健だよ~
全員:えーーーーー!
男1:それ本当なのか!?
茉莉:本当だよ~!
男1:なら証拠見せてよ
うわっ、しつこい奴だな~
茉莉:良いよ。証拠見せてあげる
すると茉莉は僕の唇にキスをした
チュッ
健:茉莉、恥ずかしいよ///
茉莉:良いじゃん!それに私が取られそうになってヤキモチ妬いていたんでしょ?
健:そうだけど・・・///
男1:まさか、本当だとは・・・
すると茉莉に告白した男子は教室を出て行った
陽世:茉莉ちゃん良かったね!
健:もしかしてだけど昨日の中抜け提案したの陽世じゃないよね?
陽世:正解!さすが幼なじみ!
健:はぁ~
茉莉:ため息つかないの陽世が提案してくれなかったら今こうして付き合えてなかったからね
健:そうだけど///
茉莉:それより、今日デート行こ!
健:うん。良いよ
全員:(この二人はお似合いだな~)
今回の事をきっかけに学校全体で茉莉に彼氏ができた事が広がった。でも、茉莉は全然気にしなかった
健:茉莉
茉莉:何?
健:僕茉莉と付き合えて良かった
茉莉:私も健と付き合えて良かったよ
健:これからもそばにいてください
茉莉:勿論だよ!
僕たちは別れることもなく高校生を卒業した。そして、僕たちはそれぞれの道に進んで行き、僕たちが結婚して幸せな家庭になるのはまた別のお話
fin
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