だるまさんが転んだのルールについて再考したい


突然だが、皆さんは「だるまさんが転んだ」をやったことはあるだろうか(おそらく大半の人はあるだろう)。
では、そのルールを明確に言えるだろうか?
ローカルルールとかはあるかも知れないが、ググってみた限り一般的なルールが私の認識と同じだったので、以下に引用させて貰いたい。


〜遊び方〜
❶オニを1人決め、基点となる場所(壁や木)に立ち、子は20mほど離れたスタートラインに一列に並ぶ。
❷オニの「始めの一歩♪」の合図で、子は大股で一歩進む。
❸オニは基点を向き、「だるまさんが転んだ」と言ってから子のほうを見る。子はオニが振り向くまでの間にオニに近づき、振り向くと同時に静止する。これを繰り返す。
❹静止できていなかった子は、オニに名前を呼ばれて、オニと手をつなぐ。
❺子が上手くオニに近づき、オニと捕まった子のつないだ手を「切った!」と言ってさわると、すべての子はスタートラインのほうへ走って逃げる。オニは「ストップ」と言って子を止める。
❻ あらかじめ決められた歩数(5歩から10歩)をオニは移動し、子にタッチできたら交代する。

…以上が、一般的なだるまさんが転んだのルールだ。
皆さんの認識と相違はないだろうか。

相違がないものとして話を進めよう。

私は上記のルールについて、どうしても納得できないことがある。

❶〜❹までは特に言及することはない。
問題なのは❺、❻である。

「❺ 子が上手くオニに近づき、オニと捕まった子のつないだ手を「切った!」と言ってさわると、すべての子はスタートラインのほうへ走って逃げる。オニは「ストップ」と言って子を止める。」

→このとき、鬼に触れるのは、勇敢にも鬼に一番近付いた者である。すなわち、チームに一番貢献した者である。

「❻ あらかじめ決められた歩数(5歩から10歩)をオニは移動し、子にタッチできたら交代する。」

→このとき、鬼にタッチされるのは遠くまで逃げきれなかった者だが、そのリスクが一番高いのは、先ほど鬼に一番近づき、鬼に触れた者である。

さて、皆さんはこの遊びの理不尽さに気づいただろうか。そう、「チームに一番貢献した者が一番不利になる」というルールになっているのである。

そして一番有利なのは、鬼に全く近づこうとせず後ろの方で変なポーズをして遊んでいるだけのお調子者である。

大人になってからこのルールの本質に気づいたときは、まるで「一生懸命な人が損をし、適度に手を抜く奴が得をする」という社会の縮図を表しているようで、やるせない気持ちになった。

せめて、「鬼にタッチした者は次ターンは鬼免除」
とか、「鬼にタッチした回数が一番多かった者が優勝!」とかにしてほしい。

ただ、鬼にタッチされるリスクが全くなく、後ろで変なポーズをずっと取っているだけとなると、それはそれでつまらないのかも知れない。前線に出て頑張る方が、楽しさは手に入るかも知れない。

となると、「鬼にタッチする」という快感の代償に「次は鬼になるかも知れない」というリスクがつきまとうということか。
なるほど、そうなると今のルールでも納得できるかも知れない。

書いているうちになんだか納得できてしまった。
(でもせっかく書いたので投稿する)

おわり

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