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夜灯

2階のカーテンを閉めずに、布団に入る。

明かりは全て消して寝るし、高い建物が隣接するわけでもない。
室内を覗くのは、屋根を鳴らす烏か猫だけだ。



窓を照らすのは、
くすんだ街灯と、
離れた場所にそびえ立つマンションの通路灯。

月明かりも星も、
この部屋を覗いたりはしない。




誰かを際限なく傷つけてしまいそうで、
その衝動を抑えられそうになくて、
口を閉じてみたけれど。

結局、我慢できない自分がいる。


もう此処は、自分の一部なのだと。

それに、気づいてしまった。


誰かを殴ろうとしていたら、
止めてください。
本意ではないのです。


突如覚醒した吸血鬼のような己を
なんとか封じ込めたくて。

十字架を求めて伸ばした両手を、
ただ我武者羅に振り回している。




☆ヘッダー写真、お借りしました。いつもありがとうございます。

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