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夏が来た

と書くと、渡辺美里が出てくる世代である。


ようやく、エアコンの大掃除をした。

遅いわ。


北国にも暑さがじわじわ忍び寄り、梅雨の気配も近寄っている。
と思いながらも先延ばしにしていたが、あまりの暑さにベッドを滑り落ち、床で大の字になっていたのを相方芋に目撃され、
「死んでる………」
と呟かれたため(そして放置)、重い腰を上げることにした。

よっこらせっと。

娘芋はいないので、その部屋はまた先送り。
相方芋、年寄芋の部屋をやっつけ、自室のエアコンもコンセントを挿した(北国は石油ヒーターがあるから、エアコン夏しか使わないの)。


残るは台所と居間が繋がる魔の空間だけである。

施主が何を考えたのか、L字に作られたこの部屋に、エアコンは1台しかない。
当初は居間側にエアコンがあった跡があるが、今はLが折れ曲がった位置に付いている。


料理するとき暑くてしょうがないじゃない!

……て、奥さん叫んだんだろうな………。


台所に近づけたため、油塗れになることは想定しなかったのだろうか。
他の部屋は箒でパタパタで済むフィルタを、念入りに中性洗剤を泡立てて擦る。
換気扇といい勝負だ。
数年前に、力を入れすぎて、一部穴を開けた。

フィルタを買い換えろ?

売ってないのよ、「ナショナル」エアコンなんだもん。
もう骨董品だからね。

買い換えたら電気代が安くなるだろうな……とは思いつつ、
「え…………まだ使ってたんですか………!」
という電気屋さんのリアクション見たさに、動かなくなるまで使う所存である。

どの部屋のが最初に天寿を全うするか。
設置されたのが何年前なのかもわからないため、日々を怯えながら過ごしている。


今年も、夏が来たのである。



☆ヘッダー、お借りしました。ありがとうございます。

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