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距離感《詩のような》

あなたをもっと知りたくて

ルーペを持って近づいた

ひかる産毛のきらめきに

背筋がぞわりと蠢いた


あなたをもっと知りたくて

ルーペを置いて近づいた

触れた指先温もりに

胸がぞわりと熱くなる



あなたをもっと知りたくて

近寄るたびに遠くなり

吹き抜けて行くそよ風に

うなじがぞわりと冷え上がる



あなたをもっと知りたくて

近寄るたびに遠くなり



ルーペを置いて駆け出した

眼鏡を投げて振り返る




あなたをもっと知りたくて

一度離れてみるのです

それでも光って見えたなら

そこで手を振り笑います





☆ヘッダー写真、お借りしました。いつもありがとうございます!


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