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遅刻間際のReal Face

荷台を切り離して小さくなった大型トラックに興奮してるそこの君!
今日も俺はimmor(イモー)でしかない。

都内の大通り沿いでキッズシューズの
ポップアップストアが展開されてました。
一点ものです。

ギリギリでいつも生きていたいと考えているのは読者諸君だけじゃあないよ。
この俺だってそうさ。

例えば、夏本番を迎えるギリギリまで扇風機だけで耐えてしまったりね。

エアコンを点けてしまえば、
----春が終わってしまう。

ついそんな事が脳裏に浮かんでしまい、リモコンのボタンを押せずにいた。
本当は夏の始まりを告げる合図なんだって、
心の中じゃ理解(わか)っていたのに…。

他にも、トイレをギリギリまで我慢してしまう事もあるね。

ウンチやオシッコ、これを腹の中に溜め込んで
一気に放出する。
どうやら、この時の快楽指数は麻薬のそれを優に超えるらしい。

俺の友達はその快楽にどっぷりハマってしまい、“ウンチジャンキー(脱糞快楽依存者)”として懲役80年を言い渡されてしまった。

彼はまだ若い。まだ人生をやり直せるはずだ。

俺は何度も世間に訴えた。
しかしながら、一度でもウンチジャンキーへと
堕ちた者に救いの手を差し伸べる者はいなかった。

それならもうさ、脱獄するしかないって話になっちゃうよね。
だから彼と面会した時に言ってやったのさ。

"さぁ 思いっきりブチ破ろう
リアルを手に入れるんだ"

とね。


な、なんて冗談はさておき、日常的にギリギリを感じられるのは、やはり待ち合わせ時刻に遅れそうな時だよな。

急いで走る時なんかはさ、
アスファルトを蹴り飛ばして、退屈な夜にドロップキックしたつもりになるよね。

でも結局、すべって空振り・・・

「もう着くよー」
なんてLINEの通知が来ると、余計に焦っちゃうんだよね。

もういっそのこと、テキトーなノリでバックれて、ありえねーウソ並べちゃおうかなって気にもなる。

「なんかぁ、
人身事故で電車止まっちゃったみたい。」

だめだ、調べられたらすぐにバレちまう。

「ちょっと待って、
親戚がみんな事故って入院したみたい。」

んまぁ、親戚が2人しかいないならあり得るかもな。

「あれ?どっちの地球だっけ?
こっちかな?ごめん間違えたみたい。」

おいおい、ただのヒト畜生がマルチバースを
往来しちゃだめだろう。

こんな嘘を並べたって世界、変えられやしない・・・
やはり、ありのままの現実を受け入れるしかないのだ。

嘘をついてごまかしたり、夢を語るフリしてれば、なんか大人になれる気がしているならよ、そんな自分とはオサラバしようや。

おい、舌打ちするな。

あんまり馬鹿にしていると
この風車が血に染まりますよ。

えー、オサラバする前に一つだけ皆さんに聞いておきたいことがあります。

皆さんは遅刻間際にどんなBGMが脳内に流れますか?

1.ソーラン節/B'z

2.マックのポテトが揚がる音/YMO

3.Real Face/KAT-TUN

4.愛する人の心音/お前の愛する人

答えは決まってるよね。
そう、みんな間違いなく
“Real Face/KAT-TUN”だろう。

ギリギリでいつも生きていたいからって、そんな生き方を誰もがKAT-TUNから学んだのは言わずもがな。

時間に追われながら、頭の中でReal Faceをかけ流す。

そしてこの曲が持つアウトローさにあてられて、遅刻しそうな自分への苛立ちがピークに達すると、その怒りの矛先は世間へと向かうことになる。

Ah ここを今 飛び出して行こうぜってな具合に、この社会の現状に不満を抱く自分をけしかける。

つまり、自分が今流しているこの汗やナミダ・ナゲキ→未来へのステップだと言い聞かせることで、大きな壁を乗り越える為のおまじないになるのだ。

おまじないを放てば
ほら、なんとか駅のホームに間に合った。

ここで、かつて友人に放った言葉が自分へ突き刺さる。

“さぁ 思いっきりブチ破ろう
リアルを手に入れるんだ”

俺が今なにをブチ破るべきか?
それは当然、ホームで電車を待って並んでいる先客だろう。

律儀に並ぶ群衆をバッファローが如く猛進すれば、やったぜ俺が一番乗りだ。

東京とは、そういう街なのだ。


ひとまず電車に乗ることに成功したところで、季節は夏が近づく6月半ば。
汗と湿気でじっとりとしたシャツは
不快指数700000000と言っても過言ではなかろう。

先日ユニクロで購入したこの新しいシャツ脱ぎ捨てて、ずぶ濡れになった火曜日(当時)を笑いたきゃ笑えばいいと、同じ車両に乗る乗客へと言い放つ。

乗客は一瞬だけ怪訝な顔をするが、あっという間に平常心を取り戻し、再び日常へと戻る。
東京ではこの程度の事は日常茶飯事なのだ。


さて、朝の山手線の混雑具合なんてものは、
田舎者である読者諸君らのあずかり知るところではないだろう。

きっと諸君らが想像する10000倍は混雑しているぞ!

なんてね…
雨上がり濡れた堤防(note.comの比喩)で
はじめて君(読者諸君)についたウソは、いまも乾いちゃいない。


そう、さすがに10000倍は盛ったね。
せいぜい1000倍くらいなもんかね。

おっと!
「さっきから数字がデカいんだよ」
なんて野暮な指摘はやめていただこう。

みんなも察してるだろ。
悪いけど賢くはないさ。
きっとアタマよりココロで考えるタイプ。


そこんとこ理解して読み進めなさいね。


俺は電車の窓から眺める風景が好きだ。
例えば、街を散歩する犬を見かける事は多々あるものだが、この時ばかりは何やらただ事ではない様子の犬を見つけた。

一見、可愛らしいポメラニアンなのだが、その時はギザギザで牙をむき出しながら

「Ah 俺流 Start Dashで 行くんだ」

キャンキャン!

なんて事を考えていそうな顔で飼い主と街中を走っていた。

どうやら彼も俺と同じ状況なのかもしれない。

さしずめ、毎日の散歩コースに現れる意中のワンコがいて、その子の通りがかかる時間が差し迫っているなんてところだろうか。

俺もお前もギリギリまで追い詰められているんだな。

ならいっその事よ、
この誓い・デカイ×セカイの先へ
さぁ 無限こえていこう
じゃねぇか。

そしてその先にあるリアル(可愛いワンコ)を見つけにいこうじゃねぇか。

愛らしいポメラニアンが爆走する姿を見て、
乗客の誰かがこんな事を言い出した。

「アンタ、ギリギリでいつも生きていたいからって言ってるけどさ、それって負け犬の遠吠えに聞こえるからやめなよ」

Ah ここを今 飛び出して行こうぜ。

目的地である渋谷駅に着いたからね。
なんか変な奴に説教カチ込まれたから逃げるわけじゃないよ。

目的地である渋谷駅に着いたから降りるだけだよ。

だけど、やっぱり悔しい…。
でも悔しナミダ・ナゲキ→未来へのステップだ。
この勢いのまま、ポップ・ステップ・ジャンピングで階段を駆け上がる。

ここで何故か再び、かつて友人に放った言葉が自分へ突き刺さる。

“さぁ 思いっきりブチ破ろう
リアルを手に入れるんだ”

俺は今なにをぶち破るべきか?
それは当然、改札だろう。

リアルを手に入れる為に改札をぶち破ろうとする俺を察したのか、突然近づいてきた駅員が叫び出す。

「そうさ勝ち負けさえも通過点 全てヒストリー 

繋ぐ点と黄色い線の内側までお下がりください。

I’m a special Ha Ha 軽く突破
とっくの前から超えてるボーダー
危ないので黄色い線の内側までお下がりください。

マジになった恋みたいなもんさ
All night つまりDANGERなので
黄色い線の内側までお下がりください。

高めの試練さえ オモチャ扱い
実際 そう思うだろ? Hands up!

L.I.E? I know B.I.GなMouth
Pain and Rain 空 睨みつけHands up!
天に響かせろ

「「駆け込み乗車はおやめください」」

It’s my truth Oh yeah Tear of Hope
Go looking for wild, This is for real
(これが俺の真実ぞ。希望の涙だぜ。
野生を探しに行くぞ、マジガチで。)

Thank you for using the JR Yamanote line. This is a train bound for Shinjuku.
(JR山手線をご利用いただきありがとうございます。この電車は新宿行きです。)

Bring back Trust me…HaよりもGrow up!

Wake up! Rest in peaceまではFree style
Raise your head 顔上げろほらなI’m back

取り払うリミット We’re gonna go
Scrap and Build 変化なんてMoment

K da A da double T da U N
Wake up wake up wake up
I here 時代のCall

Please set your mobile phone to the silent mode and refrain from talking on the phone.
(携帯電話はマナーモード設定の上、通話はお控えください。)

Gain Again さあGet down 掴めRide on

Let’s go 感性のみ信じKeeping my way

Go looking for the future, This is for real
(未来を探しに行くぞ、マジガチで。)

For your safety, please stand behind the yellow line.
(安全のため、黄色い線の内側までお下がりください。)」

実際の録音音声をテキスト化したものです。

田舎者の皆さん、これが渋谷のやり方です。
私は何度もこのような辱めを受けてきました。

大勢の前でこのような事をツラツラツラツラツラツラツラツラツラツラツラと…。

もうね、こんな事されようもんなら私は半泣きになっちゃうわけですよ。
ただただ遅刻しそうで焦っている弱者に対して、こんな非合法なことがまかり通っていいのでしょうか!?

-----いいんです。

東京で生きるならこのくらいの事でへこたれちゃあいけないよ。

そうさ勝ち負けさえも通過点じゃんって。
全てヒストリーじゃんって。
繋ぐ点と線じゃんって。

そんな風に全てを受け入れた人間だけが生き残れる。
東京でビッグドリームを掴めるってもんだよ。

I’m a special Ha Haですわ。
ぶっちゃけこんくらいの難関、軽く突破してるし、とっくの前から超えてるボーダーですよ。

そう、マジになった恋みたいなもんさ。

初めて話しかけて、連絡先聞いて、デート誘ってよ。
昂る感情の勢いに身を任せちまえば、どんな壁もぶち破ってんだよな。気がつけば。

All night つまりDANGERでもあるわな。
高めの試練さえ、オモチャ扱いしちゃうの。

結果、ぶち破った後の残骸から自分の過ちを見つける時だってあろうて。

しかし、それが“若気の至り”ってもんだろ?
なぁ、実際そう思うだろ?なぁ?
どんなん?どう思うん?なぁ?
コメントで聞かせてくれよ貴殿の感想。

我が従姉妹が豚の角煮を振る舞ってくれました。
これが食べたいってんなら
アンタ、俺と家族になるほかあるめぇよ。

てなわけで、みんなは改札をぶち破るようなことはしちゃいけないよ!

「わかったー!」っていう良い子は

Hands up!(画面内にある♡を押してください。)

immor




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