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故グラム・アリさんとの思い出 〜ナムキーンゴシュトバルティ〜

アッサラームアライクム!みんな元気かな?
おいでよイミズスタンだよ!

今月は大変つらい出来事があったんだよ。

ギルギット・バルティスタンの名料理人アリさん

ハムザレストランで活躍されていた、グラム・アリさんが12月10日でおなくなりになったの。僕も大変お世話になった方で、彼の料理を食べたくて、何度も何度もハムザレストランへ足を運んだよ。本当にアリさんとは良い思い出ばかりで、僕は深く感謝しているよ。

アリさんは、パキスタン最北のギリギット・バルティスタンのスカルドゥ出身なんだよ。パキスタンの要人のシェフやフランス料理のシェフを務めた経歴があって、来日してからは都内や青森で腕を振るって、2016年頃からハムザレストランのシェフとして、富山にやってきたんだよ。

パキスタン料理のオーソドックスなメニューはもちろんだけど、彼の得意分野は、パキスタン北部のギルギット・バルティスタンやペシャワール、アフガニスタン系の料理を得意としていることなんだ。中華料理の知識もあって、麺料理を出すこともあって、とてもオリジナルティの溢れるシェフだったんだよ。

温厚な方で、その人柄の良さで富山ではかなりファンが多かったグラム・アリさん。今後、しばらくはアリさんの功績を残していくために、noteでアリさんとの思い出や数々の料理を書いていくことにするよ。

パキスタンの岩塩マトン 〜ナムキーンゴシュトバルティ〜

アリさんの代表的な料理を小出しで紹介していくよ。

今回は代表料理の「ナムキーンゴシュトバルティ」だよ。

ギリギット・バルティスタンやペシャワールなどのパキスタン北部の郷土料理だよ。パキスタン北部は岩塩の名産地で、その名産の岩塩を使った料理が名物なんだ。

アリさんからは「パキスタンの北部にはスパイスの流通が乏しくて、シンプルな味付けが特徴だよ」と言ってらっしゃったように、この料理の特徴は、羊の肉を岩塩と青唐辛子を中心としたシンプルな味付けが特徴の料理なんだよ。元々ある羊の味を岩塩と青唐辛子でシンプルに引き出すといった料理だね。

パキスタンやインドの料理は、複数のスパイスを配合して、複雑な味を出していくのが特徴的だけど、アリさんの場合は、素材の味を引き出す手法が得意だったよ。技術力の優れるアリさんならではの妙技だったね。

もうこの味と出会えないのは寂しいけど、書き残すことでアリさんの功績を、延々と語り継いでいきたいね。アリさんの引き出しはまだまだたくさんあるから、今後しばらく書き綴っていくよ。

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