僻地と呼ぶ理由



47都道府県のうち30都道府県くらい行ったことあるけど、大体ライブだしライブハウスは大体都市部にあるので、たどり着いてわー田舎!!なんて経験はほとんどないんですけど、本当に1箇所だけ恨むほどの僻地があったので、そこを私は僻地と呼んでいます。

長野県にある塩尻駅です。

べつに言うほど田舎でもないと思うんですけど、経験が他と比べて格が違ったので僻地な理由をお話しします。

①バスに乗客が4人
当時お金もなく、免許のめの字もなかった私と友達は、バスタ新宿からでる昼バスに乗ることになっていた。
そのバスの乗客は、私と友達を含めて4人。どこからも誰も乗ってこない。
通常高速バスは座席が決まっているため、乗車口でバスの運転手から座席番号を告げられるのだが、このとき言われたことばは「お好きな席座っていいですよ」だった。どこまで行っても4人と運転手で塩尻に到着。あの人たちはどこに行く人だったのだろう。

②何もない
4人と1人で約3時間の旅を終えた私たちが降り立った土地はコンビニも、カフェも、サイゼリアもない場所だった。あるのはおばあちゃんがやっているお土産屋さん兼喫茶店?食堂?のようなお店のみ。
おばあちゃんちかと思うテーブルで、おそらくおばあちゃんが作った山賊焼を食べた。美味しかったけど、知ってる山賊焼じゃなかった。
あとこれは関係ないけど、蜂の子売ってた。

何にもない中に変な時間についたので、時間だけはあった。友達と地元の公園で座ってたら、友達とちびっこが遊び始めた。友達は精神年齢が低いのと、身長も低いので多分舐められてたんだと思う。すごい仲良くなってた。

てか多分探せば何かあったのかな。でも本当に何もなかった。

③知ってる人しかいない
当時ライブハウスに行けば知らない人の方が当然に多いくらいの集客があった。
ただ塩尻には知ってる人と、演者の親しかいなかった。バンドのファンは10人前後だったと思う。
演者の親というのは目当てバンドの親ではない。高校生のバンド大会のようなものだったので、メインの高校生の親である。
私は、来てと言われて行ってしまった愚かなオタクだったのだが、他の来ていた人たちはなぜ来たのだろう。行かない選択をした人たちは知っていたのだろうか、塩尻が僻地であることを。

④パスモが使えない
これは塩尻ではない。長野駅の話。
塩尻駅からパスモで入場し、乗り換えつつ長野駅に向かう旅程だったので、数千円をパスモにチャージした。
やっと辿り着いた長野駅に大きく掲げられている文字は「ICカードはご利用いただけません」とかそんな感じ。改札横の人間がいる清算所に行き、なけなしの現金を払わなければならなかった。
当然キレた。ずっとぶつぶつと「え?さっき入れた現金は?え?」と言っていた。取り合ってくれなかった。
長野駅、新幹線通ってるのに????まじでいまだに信用してない長野県。

以上が僻地の話です。

なんか今調べるとちょっとした喫茶店とかは見つかったけど、やっぱりドトールとかはない。
おばあちゃんの田舎もドトールはなかったけど、あれは人を集めるところじゃないからまあ許せる。たまに塩尻のホールでイベントやってるの見かけるけど、皆こんな気持ちになっているのかと思うといたたまれない気持ちになります。

ただ、楽しかった思い出だから覚えてるんだと思うし、行ってよかったとは思ってます。
高校生バンド大会ありがとう。塩尻ありがとう。

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