ペルセウス座流星群で思い出すこと
2005年に書いたblogの転載です。8/12の前夜だから35年前の今日、降るような流星を見たことについて。
——-ここから(ちょっと加筆修正あり)——-
毎年この時期に出現のピークを迎える「ペルセウス座流星群」をご存知ですか?
冬の「しし座流星群」は都心でも結構見えるせいかここ数年メディアに取り上げられることが多いので、ご存知の方がほとんどだと思います。
わたしは今から20年前の今日長野県小諸で吹奏楽部の合宿中に、偶然「ペルセウス座流星群」に遭遇しました。
この年わたしは高校3年で既に部活は引退していたのですが、スペイン旅行に一緒に行った友達と2人でふらっと何日か合宿に乱入してきました。
合宿所は小諸の山の上にあり、周りにはなにもありません。練習と食事がすむと夜は適当に集まって思う存分おしゃべりを楽しむくらいしかすることがないのですが、この日お部屋巡りをしていると後輩たちがなにやら屋根の上に集まっていたのでわたしたちも仲間に入れてもらうことにしました。
おしゃべりしながら星空を眺めていてずいぶんたった頃にあることに気づきました。
「ねぇ。あそこにある雲みたいなの、天の川じゃない?」
そう。宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」で
「ではみなさんは、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」
と書いているあの天の川です。
ほんとうに「ぼんやりと白いもの」としか言いようのない姿をしているんですね。そのときまでは、天の川って山の上であってもそうやって肉眼で認識出来るものだとは考えたことがなかったので、感動する前にとてもびっくりしました。
(天の川って見えるんだ!?ってね)
で、「天の川か~。じゃあ両脇にある明るい星が織り姫と彦星ね~。」と眺めていたら、今度はスーっと星が流れました。
☆流れ星を見るのも生まれて初めて☆
屋根の上のみんなで、すごーい☆を連発していましたらば
なんと。次から次へと星が流れます。
たしかだれかが100くらいまでは数えていたんだと思います。
一度にたくさん途切れることなく星が流れるのでいつしか数えることをやめひたすら無言で天体ショーを眺めていました。
星の流れに勢いがなくなって来たころ、だれかが「人が亡くなるときに星が流れるっていうよね」とポツリ。でもこれだけの数だしそれはないね~って笑ってその日は休みました。
翌日。
乱入組のわたしたち2人は、現役のみんなより一足早く帰宅することにしました。
バスと電車を乗り継いで、普段行動しているあたりまで帰って来たところで公衆電話から自宅に電話をすると母に
「いまどこにいるの?お前が行っていたあたりで
飛行機が落ちたってニュースやってるけど」
と言われましたが何のことだか分かりません。もう近くまで戻ってるからもうすぐ帰ると伝えてから、帰宅しました。
帰宅してテレビで日航機墜落事故のニュースを見ました。
翌日、翌々日と続くニュースで、生存者は数名でそれ以外の乗員乗客は死亡ということが分かって来た時、あの日小諸で見たたくさんの流れ星は
あの事故で亡くなった方達だったんじゃないか、って思えてなりませんでした。(時間が捻れているけどね)
お盆が近づくと毎年思い出す、高校最後の夏の思い出です。