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幸せな犬生のために

「イヌは愛である」を読んでいる途中ですが、途中まで読み終えて。

イヌは愛である 「最良の友」の科学 https://www.amazon.co.jp/dp/4152100230/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_5D977R23PEN18QXNZ08T

近年、保護犬が増えていることに心を痛めている方は多いと感じます。私もその1人です。我が家でも昨年、千葉県の保護センターで期限が来ても引き取りが来なかった子を家族として迎え入れました。


推定5~6歳のメスのトイプードル。来た当初は、体をなでようとすると唸る。急に口が出ることもあり子供たちにも注意をしながら距離を縮めていきました。今月で11ヵ月目になるところです。今はその子から私の膝に乗って来たり、玩具をくわえて遊ぼうと誘ってきたりするように。やっぱりイヌは、どんな悲しい経験があったとしても、毎日一緒に過ごす人間をまた信じて好きになってくれる存在だと私は思っています。

とはいえ、まだ散歩に行けば他犬に吠えたり、お尻を「よしよし」なんてなでようとすると唸るなど、パピー時代に学ぶべき社会化訓練の欠如、慣れておくべき人にケアしてもらうことに対する抵抗感といった課題が簡単には克服できないのが保護犬の現状。

もちろん、保護犬として引き取ってもらっても、すぐに家族と打ち解け、噛み癖、無駄吠えなどの問題がない子もいます。イヌも1頭1頭性格に違いがあるのも面白く、一緒に分かり合えていくことでお互いに家族として必要な存在になっていくことが飼うことの醍醐味。

私の人生においてこれまでで5頭目になる子ですが、イヌを通して「自分の気持ちよりも相手の気持ちを感じ取って共感し幸福感を得ること、裏切らない心、無償の愛」など人間とだけ付き合っていては学べなかった大切なことを日々教わっているようです。

そして、「イヌは愛である」においても、

"イヌは愛情を抱くという性質を認めざるを得ない科学的な証拠が集められている"

と記されています。

こういったイヌの人間に対する深い愛を多くの人に知ってもらうことで、人間から手放される保護犬の悲しい事実が少しずつでも減らせることが出来たらと思います。

保護犬を1頭ずつ引き取っていくにも限界がある。保護犬活動を行うボランティア団体の方々には尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。その方々の労力を少しでも減らせるよう根本的な部分から少しでも変えていけたら。

盲導犬パピーウオーカーを経た私にとって、保護犬になったイヌの中には、単なる幼少期の教育不足により育てにくいと誤解されただけであって、人間の接し方次第で解決できることもあったのではと考えることも。

この私の考えも「イヌは愛である」において立証されていました。

『経験はイヌの行動と心をかたちづくる』

(クライブ・ウィン 梅田智世訳 早川書房 p.48引用)

これからも保護犬を増やさない根本的な問題についてトレーニングの重要性、飼い主として大切なことについて微力ながら伝えていけたらと思います。

そして、飼い主としての意識が変わりイヌも学習することで、イヌを飼っていない方もイヌの良さを感じ、好意的な社会の合意が得られればもっと自然にイヌと人が気持ちよく共存できるかもしれません。イヌにとって幸せな犬生のために。

「イヌは愛である」を読むことで新しい解決の糸口が見えてきそうな期待感、科学の奥深さを感じます。



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