『横山 睦の楽しくない話 vol.1』④
「文学フリマに参加して-作ること-」
前回、文学フリマ京都に向けて書くこと、というところまで書きました。
「何か書き忘れたことがあるような…。」
と、それを思い出しました!
お笑い芸人さんについて書きたかったんです。
もちろん、比喩です。たとえ話です。
芸人さんは、漫才、コント、リズム芸、フリップ芸など、得意なジャンルや苦手なジャンル、様々な種類のネタがあると思います。
書いたネタはどこで発表するでしょうか。
どこで発表すればネタが活きるでしょうか。
事務所や放送作家に見せるオーディション用のネタ、自分たちの持ち時間内であれば比較的自由に出来る劇場用のネタ、いろんな制約がある中で瞬発力が求められるテレビ用のネタ、人生を賭けて臨む賞レース用のネタなど。
自信を持って書いたネタ、評価されたいじゃないですか。
だから、発表する場所に合わせて、ネタをそれ用に書くということは普通なことなんじゃないかなって思います。
まぁ、何をもって評価とするのか、評価されることがすべてじゃないとか、いろいろあると思いますけど、ボクは素直に評価されたら嬉しいから。
で、何が言いたいかというと、お笑い芸人さんと作家は似てるところがあるなぁっていう話です。
落語のマクラみたいなことはここら辺で終わりまして、
今回は、文学フリマ京都に向けて『作ること』について書きます。
ボクは、文学フリマに初参加ということもあり、正直、同人誌について何も知りませんでした。
ボクは、「書いて、売る」と思っていました。
でも、それは大間違いでした。
「書いて、作って、売る」なんです。
当たり前なことで少し考えればわかることなんですけど、改めて気付かされました。
「本ってどうやって作るの?」というところからスタートしました。
まず、同人誌を数多く手がけている印刷会社を調べてみました。
しまや出版 https://www.shimaya.net
ちょ古っ都製本工房 https://www.chokotto.jp/
株式会社ポプルス http://www.inv.co.jp/~popls/
他にもありますが、書き出すとキリが無いので…。
(文学フリマのホームページにも『印刷所のご紹介』欄に多く書かれてありますので、そちらもご参考までに。https://bunfree.net/link/printers/)
・サイズ(A5、B5、文庫など)
・表紙のデザインや本文の用紙の種類
・冊数条件
・入稿方法
・納期スケジュール
・費用
など、それぞれの印刷会社によって違います。
なので、自分に合った印刷会社を見つけることをおすすめします。
と言ったところで、
初めてで、どこが良いのか全くわからん!
ってなります。ボクはそうでした(笑)
話が少し脱線しますが、
作家って、書くことだけが仕事じゃないんです。
そりゃ、大手出版社から商業作家としてデビューしていたら、会社の別の人が印刷会社の人と打ち合わせをして、また別の人がプロモーションしてくれて、またまた別の人が本を売ってくれると思います。
それに比べて、同人誌はこうです。
1人でやること多くない?
求められるスキルの幅が広くない?
書くことしかやったことないんですけど…。
たぶん、こんな風な感想になると思います。
ボクは思いました。
お笑い芸人さんに似ているなって。
売れる為に「ネタを書け!」と言われて、必死に書いて。ネタが評価されて、やっとの思いでテレビに出られるようになったと思ったら、ひな壇からガヤしたりフリートークしたり。ロケに行って食レポしたり。しまいには、「芸人なのに面白くない」と言われて。面白いネタを書くだけが芸人じゃないと痛感させられて…。
食レポする為に芸人になったんちゃうぞ!って、ビール片手に、夜中の公園で叫んで。
(完全にボクの妄想ですのでお気になさらず)
何が言いたいかというと、今の時代、1人の作家に幅広いスキルが求められる傾向があるとボクは思っています。
同人誌では、サークルに入ることで個人ではなく、サークルとして本を出すことはありますが、基本は1人で全てをやらなくてはいけません。
(理解がある友人や家族が手伝ってくれる場合もあるかもしれませんけど)
えっと、ここで印刷会社の話に戻りまして…。
どこの印刷会社が良いのか、いろいろと比べたりするのって面倒くさいなぁと思いながら探していたボクは、この時、火がついちゃったんです。
D.I.Yだー!( Do It Yourself )
これも自分1人でやってやるよ!って。
いわゆるコピー本で作ってみました。
パソコンで作成し、プリンターで印刷しました。
つづり紐で綴じています!(笑)
いや、でもボクは大まじめに作ったんですよ。
つづり紐も、書体も、フォントも、わざとです。
こだわりを持って、これにしたんです。
今回、文学フリマ京都にボクが持って行った小説のテーマが、『卒業文集』だからです。少しでも、雰囲気が出ると良いなぁと思ったので。
あと、もう1つ理由があります。
どうしてもコピー本にしたかったんです。
それは、ボクが初参加だから。
誤解してほしくないんですが、初参加の人だって印刷会社を通して印刷している人がほとんどだと思います。(明確な統計の数字ってどこかに出ているのかなぁ。もしあったら知りたい) 初参加の人はコピー本しかダメなんていうルールは存在しません。
また話が少し脱線します。
ボクは昭和生まれの人間なのでこう思うかもしれませんが…。
昔、インディーズのバンドや歌手が自作の曲をパソコンに取り込んで、それをCD-Rに焼いて無料で配ったり、手売りをしていました。
もっと昔は、カセットテープに録音して、それをダビングして無料で配ったり、手売りをしていました。
ボクはそれを実際に体感してみたかったんです。
もちろん、小説と音楽はジャンルが違います。
でも、本質的な部分は同じだと思っています。
昔は良かったなんてことを言いたいんじゃありません。
今の時代はとても便利になったと思っています。
じゃあ、昔と比べてどこが便利になって、どう優れているのか。
それを知りたくなったんです。
初参加で何も知らなくて、まっさらな状態の時に、まずはコピー本で出してみようと思いました。
実際にコピー本を作ってみて、気が付いたことがあります。
・めちゃくちゃ大変
・素直に印刷会社に頼めばよかった
冗談じゃなくて、マジでそう思いました!(笑)
こんなにも時間と労力をかけないといけないなんて想定外でした。
昔に比べて、印刷会社に頼んでも安い金額で出来ます。今の時代は、本当に便利になったなぁと思いました。
文学フリマや即売会に初参加の人や、参加したいと思っている人へ。
声を大にして言いたい。素直に印刷会社に頼んだ方が良いよ。
あくまでも、ボクはそう思いました。
じゃあ、どこの印刷会社が良いの?
って言われても、ボクにもわかりません!(笑)
ボクは、次回は印刷会社に頼みます。
どうやって決めるかと言うと、候補を4つぐらい出して、あみだくじで決めようと思っています。
どこも良さそうだし決められないので、あとは運というか、良縁があるところにしようかなぁって思っています。
次回のvol.1⑤は、-売ること- についてです。
そして、次の⑤でvol.1は最終回です。
それでは、また!
P.S.売ることについては、大きく2つ書きたいことがあって、「宣伝」と「接客」です。誰かの為になれていたら幸いです。
なるべくこれからもnoteは無料で公開していきたいです。けど、一部の記事だけは有料にしてあります。すみません…。もしよろしければサポートをお願いします。