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連れがゲーム翻訳をする事になったきっかけ

連れがゲーム翻訳(ローカライズ)の道を進む決め手となったのが、自分がSTEAMで購入したあるゲームで、あまりにもゲーム内の翻訳が酷くて、それで自分は「実績が全く無い連れでもローカライズを任せて貰えるかも?」と思って、連れに開発者に連絡取ってみたら?と言ってみた。

そしたらなんと、その開発者は実績の無い連れに対して、いきなり次回作を任せると言ってきたのだ。
ちなみに前作は連れの初ゲーム翻訳って事で無償で自分と連れで修正したけど、そしたらSTEAMレビューでいくつも評価した投稿があった。発売から時間経ってたんだけどね。
過去にあまりに酷くて有志が修正しようとしてたらしいけど、量が多くて諦めてたらしい。自分達は普通に3日で片付けましたが🥺
元翻訳がチュートリアルの解説内容すら間違えまくってた酷さだったけど、自分はゲーム詳しいから中国語分からなくても容易に対応出来た。

そのゲーム、クオリティ自体は高く、普通に売れ筋になりそうなポテンシャルはあった。いや、一応まだ現在進行系なので伸びる可能性はあるけど、はっきり言ってその可能性は低い。

↑の会社でずっと翻訳やってた人が連れのお世話してくれてたのだけど、その人も羨むくらいの案件だったらしい。
東京ゲームショウのトップページにも掲載されてたし、有名なメディアも凡そ取り扱ってる。

このゲーム開発者が縁で法人も作って、その伝手でうちが大手広告会社とも契約した。契約しなかったF通からとんでもない妨害工作があったけどよ。

その当時、スイッチに移植予定という事で任天堂から移植機器を購入して、それを中国へ送ってほしいという流れで法人を作った。(結局、この話は見送りになった) まあ、とにかく色々と縁があった会社。
当たってれば、うちもかなりの額を貰える契約してたんだけどね。
自分は最初からこうなるだろうという予感はしてたので期待してなかったけど。

とにかくうちはこのゲームに関して、翻訳だけでなくバグ取り・宣伝・調査・広告会社との契約・SNSの公式運営などなど、初ゲーム翻訳案件にも関わらず、色々と経験する事になったので、何にせよ連れにとって好運だったと思う。
バグ取りは自分の仕様把握能力を活かして1人でほとんど見つけた。
なので、このゲームはアーリーアクセスの初期段階から不具合報告は皆無だったと思う。ゲームの質は良く、バグみたいな問題も無かった。
デザインも売れ筋として高品質で、本来なら余裕で20~30万本くらいは売れてただろう。

↑どちらも自分はクリア済みだけど、売上本数で言うとBlood staindが200万本? Dead cellが1000万本。
Dead cellなんて別に技術的にもシステム的にも大した事無い。高難易度ほど武器固定のチキンプレー化する仕様のクソゲーと言えるまである。
まあ、この辺がこれだけ売れてるなら50万本以上は売れても不思議でないくらいの仕様面・デザイン面での良さがあった。Dead cellよりは全然いい。
たぶん、そのゲームは10万本も売れてないんじゃないかな?

何でコケたのかというと・・STEAMの仕様上、発売時期って売上に直結して物凄く重要なのだけど、よりにもよって一番最悪の時期に発売してしまった。
自分は絶対やめろ、一ヶ月待てば逆に最高の時期が来ると言ってた。
後に2500万本以上売れたパルワールドはまさにその自分が言ってた時期に発売してた。

確かに発売強行せざるを得ない仕方のない面もあった。その会社が資金的に追い込まれてたり、中国のコロナ規制で突然の会社締め出しがあったりして、先行き不安で心理的に待てなかったのだろう。自分が経営者なら意地でも伸ばすけど。

最近、正式版になったけど、その際にも致命的なミスをやらかして、それでプチ炎上になって、その後の対応まで最悪だった。
どうしょもないから連れが独断で対応してた。

そういう事があって連れもその開発者(経営者)が嫌いになりそうとまで言ってた。どうもその人は職人気質なのか何なのか、連れとも最低限の会話しかせず、それで不信感・不満もあったらしい。
社員(仕事関係者)にせよ、ユーザーにせよ、そういう疎通って不満解消・炎上対策の一番の決め手のなるのにね。

うちもDLSITEの最大手サークル(連れの友達)の翻訳を任されて、その案件は向こうの諸事情で発売直前に膨大な量の翻訳というか、中国の人がした翻訳の修正(校正)を任されて、いくら自分と連れが協力すれば仕事早いと言っても限度があった。なので、その案件は連れの仕事の中では過去一で最低クオリティだったと思うけど、開発者も諸般の事情から追加の修正はしなくて良い事になった。ただ、それだとユーザーからの不満や低評価レビューを書かれると思ったので、公式で声明出した方がいいと連れに言って、その文面も自分が監修した。そしたらユーザー側は「いいよいいよ、そういう事情があったなら仕方ないし、気にしてないよ。別に問題無いよ。」みたいな雰囲気になって、その翻訳の問題も見逃して貰えた。
ネット時代はこういう対応が売上の命運を分けてしまうってザラにあるだろう。(そのゲームは後にDLSITEの中でトップクラスに売れた。過去の総合ランキングで100位以内に入ってる。)

そんなこんなで不運や対応の不味さが重なったその会社は潰れるのでは?と思ってた。

けど先程、連れから話を聞いて、全く別ジャンルの新作を出すらしく、その作品も翻訳だけでなく、うちに宣伝PR等をやってほしいと言ってきたらしいので、それなりに信頼してくれてるのだろう。

せっかく良いものを作ってるのだから、ゲーム開発以外の場面でコケるのは勿体ないけど、往々にして創作者=経営センスある訳ではないケースがほとんどなのだろう。
インボイス問題でも個人クリエイターや声優が立ち行かなくなる!って話題になってたけど、本業で才能あってもそれ以外の場面で躓いて陽の目を見ないまま埋もれてしまうってかなりありそう。
こういうのも世帯が分断・小規模化したツケかな?と思う。

うちの父親も自営だったけど、せっかく稼いでたのに変な詐欺臭いのとか保険屋にカモられてて、家族の言う事は何も聞かないし、どれだけ金無駄にしてきたんだろ?

会社みたいな組織集団って最低でも1人はそういうリテラシーある人が居て、かつその言葉に耳を傾ける組織土壌が無いと必ずどこかで破綻する時が来る。ビッグモーターみたいな破綻パターンってよくあるけど、組織が利他的な集団になるか? 問題点を忌憚なく言い合える風土か?
そうした秩序・仕組み作りこそ、経営者(リーダー)の役目だと思う。

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