亡くなってほしくない本と本屋の存在

長年通っていた本屋の閉店。

最近顕著にこの一報が目と耳に入ってくる。
酷い時はもう閉店している時もある。

これを受け可能な限りネット通販を使わずに、本屋へ行くことを心がけるようにしている。

大学時代は本をよく読んでいた。
当時の定期的な収入はアルバイトのみだったので今よりも少額の範囲で本を買っていた。

社会人になり時間が立つにつれ集中して本が読めなくなっていった。気づけば読書という趣味は少しずつ優先順位が下がっていった。

2年ほど前、過労と人間関係のストレスから精神面での病気を患った。原因は様々な要素が複層的に重なって起きたことだが、治療中の今も答えは明確に出せていない。

そんな時、読書が趣味として復活してきた。
『PSYCHO-PASS』第一期の黒幕であった槙島聖護がこんなことを言っていたのを思い出した。

槙島:「本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある。」
チェ:「調整?」
槙島:「調子の悪い時に本の内容が頭に入ってこないことがある。そういう時は、何が読書の邪魔をしているか考える。調子が悪い時でもスラスラと内容が入ってくる本もある。なぜそうなのか考える。精神的な調律、チューニングみたいなものかな。調律する際大事なのは、紙に指で触れている感覚や、本をペラペラとめくったとき、瞬間的に脳の神経を刺激するものだ。」

精神的な病を患ってからというものの、心のチューニングが上手くいかない。テンションの上がり下がりも非常に激しい。仕事も上手くいかず、酷い時には自殺衝動に近いものが現れる時がある。

ただ不思議なことに、本を読んでいると不思議と心が安定する。なんなら本というものが形としてあれば十分な時もある。もはやお守りのようなものだ。

電子書籍もたくさん読んだが、やはり紙の本は良い。

色々と話は脱線したが、要するに自分は本が大好きで本に助けられているのだと実感している。

自分1人が本屋で本を買ったとしても微力かもしれない。だけど自分は今日も明日も本屋に行くと思う。


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