グラフィックXX について、考えてみる

具体と抽象は、しばしばはしごの昇り降りに例えられる。抽象化して状況と目的に応じた本質や原理原則を捉え、具体化して行動や別の事象に転用する。コンテクスト思考では、πの字思考と表されたりして、昇ってから降りる。

一方、氷山モデルなどに見られる深層心理は、「潜る」という表現で示されることが多い。U理論も図示される時は潜って昇る。

中央にある事象の世界を言語で表すローコンテクストな世界とすると、抽象も心理も、その両端に向かうほどハイコンテクストかつ非言語の領域にくる。

この領域は「グラフィック」とよばれるものと相性がいい。佐宗邦威さんの「創造的問題解決(2015年、クロスメディア・パブリッシング)」でも、世界トップ・デザインスクールの生徒が「デザイン」を扱うために、膨大なインプットを瞬時に取り込むといった話があって、絵やデザインには言葉で示すと長文になる事柄を瞬時に理解させる何かがある。パラパラ漫画をめくると人の脳は描かれてない場面を補完する。

そのため、「グラフィック」という方法をもって、人がそれらを認識あるいは自覚可能な状態にし、行動変容に向けてそれぞれ具体化していくため作用を及ぼす仕組みが、グラフィックXXと呼ばれるもので、同じ「絵で表す」という事象があっても、方向性も目的もプロセスも異なる。

ような気がしている。

ということを、最近あーでもないこーでもないと考えています。最後までおつき合いくださった方、ありがとうございます。
忘れないうちにアウトプット。