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昭和の名曲にみるシンセ・電子楽器の名機たち(その4

イエス「燃える朝やけ(Heart of the Sunrise)」

1960年代終盤に登場した音楽ジャンル《プログレッシブ・ロック》その大きな特徴は変拍子やクラッシク・ジャズなどの要素を取り入れ、何より《プログレ三種の神器》といわれた「ハモンドオルガン」「シンセ」「メロトロン」と当時、最新鋭の楽器を活用している点であります。今回はイエスの名盤「こわれもの(Fragile)」から「燃える朝やけ」で使用されているシンセ「Minimoog」とメロトロン「M400」に注目したいと思います。

Moog「Minimoog」

60年代後半に登場したMoog社シンセセサイザーは通称「箪笥」ともいわれるほど巨大でしたが、70年代に入り持ち運び面とステージでの演奏を想定し最低限の機能にまとめた「Minimoog(ミニムーグ/ミニモーグ)」が登場しました。ハードなギターサウンドにも負けないその分厚サウンドは、半世紀経つ今でも人気は途絶える事ははなく復刻機やクローン機、リスペクトモデル、果ては再現ソフトが各社から発売されもっとも愛されているシンセといって過言ではないかもしれません。

Mellotron「M400」

サンプラーの元祖といわれているメロトロン。予め伴奏や楽器音などを録音したテープと再生ヘッドを鍵盤の数だけ設置した力業の化け物楽器で、初期モデルは今のホームキーボードの様に伴奏を再生しながら楽器音を奏でる2レイヤー仕様なのですが「M400」は楽器音だけの1レイヤーモデル。特に弦楽器隊のユニゾン演奏を収録したものはプログレの名曲には欠かす事のないサウンドです。しかも「M400」は上部に平らなスペースがありちょうど「Minimoog」を置く事ができベストマッチ!なのです。

まとめ

いつの時代でも「新しいサウンド」を求め最新機器を導入するアーティストは少なくないかと思いますが、その最新機器の導入で新しい音楽ジャンル、そして数々のヒット曲が生まれた事でしょう。しかし、当時の最新鋭も時代の移り変わりにより時代遅れの産物となり、70年代の曲を聴くたび色んな意味でエモい気持ちになります。(´ω`)

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