昭和シンセオタクが選ぶ無料ビンテージシンセ・エミュ（その４）

時代が生んだ究極のデジアナシンセ

80年代はじめにMIDIが登場し、シンセのデジタル化がどんどん進み、サウンドもデジタル音源になり、今まで無数にあったツマミがパネル上から消えたデザインになりました。しかし、ローランドは従来の「アナログサウンド」にこだわり、操作性も重視し別売りオプションで「操作ツマミ」を取り付けられるデジアナシンセ「JX」を誕生させました。従来の「Jupiter」や「Juno」などのローランドらしい上品さを残しつつ厚みのあるサウンドが特徴で「パッド」や「ブラス」サウンドが印象的です。

隠れた名機「JX-8P」を完全再現の「PG-8X」

「Roland JX-8P」は当時大ヒットした「YAMAHA DX7」の影に少々隠れていたイメージですが、ベロシティ＆アフタータッチに対応し、当時最高峰だった「Jupiter」にも勝る仕様で隠れた名機といって過言ではありません。その「JX-8P」を完全再現した無料エミュ「PG-8X」は実機パッチプログラムと互換を持ち、サウンドも操作性も忠実に再現！残念ながら「JX」実機同様に「PWM」が装備されていないので「Juno」のような透き通ったまろやかなサウンドは不向き。少々ソリッドなのでキメなどにはもってこいかと。＾＾

「JX-8P」実機別売りコントローラーまんまでかつ本体スイッチとデジタル表示も健在。

「PG-8X」のSAW波形をオシロスコープでみると表記と位相が逆ですが鋭さと丸みがあります。

「PG-8X」のダウンロード

Martin Lüders' VST site