自分の欲望他人の欲望

欲求と欲望は違う
あなたの欲望は誰のもの?
欲望って基本的にないものを欲しがることだと思う。
他人と比べて自分にはこれがない、あの人が持っているアレが欲しい、みんなが欲しがるコレが欲しい
あなたはなぜそれが欲しいのか説明できますか?
世界から自分以外の人が消えても、ソレが欲しいと言い続けますか?
みんなが欲しいモノが欲しい
ラカンを勉強して出会ったこのことは僕これまでの人生を物凄くつまらないものに感じさせた。
僕が好きなゲームをしていたときある人にこんなことを言われたことがあります。

そんなゲーム誰もやってないよ、そんなの誰もやってないからおもしろくないよ

うるさい。
僕は僕がおもしろいと思うゲームをやっていただけなのに、その人の言葉は余計なお世話以外のなんでもなかった。
僕の弟は彼が3歳くらいの頃、プリキュアのパンツをはき、プリキュアのTシャツを着ていた。
同年代の子はみんな仮面ライダーや戦隊ヒーローが好きだった。それでも僕の弟はプリキュアを身に着け続けていた。保育園でいじめられても、僕がやめろといってもプリキュアを身に着けていた。彼がようやくプリキュアを卒業したときまともな子になったと兄の僕は勝手に安心した。
今思うと彼はとても格好良かった。友達の誰が欲しがるわけでもない、家族の誰かがすすめるわけでもない、誰もがおかしいと思ったプリキュアは彼にとって本当に欲しいモノであったのだろう。

いま、あなたが欲しいと感じるものは本当にあなたが欲しいモノなのかな。
なぜそれが欲しいのか、考えたことはあるかい?

いつからか感じるようになったお金が欲しいということも
今考えると自分が持っておらず、自分以外のみんなが欲しがるモノだ。
それ自体に大した価値がないのに欲しいのは、自分が持っていないからだった。
そう考えると人生が楽になった。
友達が欲しいと感じることも、恋人が欲しいと感じることも、ブランド品が欲しいと感じることも、とにかくお金が欲しいと感じることもなくなった。
それらはみんな、僕以外の大勢の人が勝手にいいモノ、いいコトだと判断しているだけのものだった。

自分がよいと感じるものだけを、何故欲しいかが説明できるものだけを欲しがればよいのだ。
自分以外のみんなが持っていたとしても、僕がいいと感じなければ徒に欲しがることなど必要ない。

ものやお金や人に囲まれる人生も悪くはないだろう。
それを目標にする人もいるだろう。
でも、本当に欲しいの?
みんなが欲しがっているから、持っていると羨望の眼差しを向けられるから欲しいんじゃないの?
欲しかったものを手に入れてもあなたの価値はあがらない。
レヴィナスの本来的な自己理解という言葉を借りれば、
あなたはあなたを、そして他人を道具的な存在としか見れていないのではないだろうか。
そうだとしたら、なんて悲しいことだろう。

あなたが欲しいものはなんですか?

モノや情報で溢れかえるこの世の中で、
自分だけの物差しでこの世を見つめ、
欲望をコントロールし、
本当の意味で豊かな生活を送れている人は、
この広い世の中にどれだけいるのだろうか。

あなたはあなたの欲しいものを欲し、
あなたの行きたい人生を生きて欲しい。
誰に求められなくても、誰に認められなくても、
いつか正しいと言ってくれる人は必ず現れる。
そういう人を大事にしながら、
生きていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?