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息子の後ろ姿

次男が就職で家から出てった。

さみしい〜

3年前、せっかく入学できた大学を

1年生の秋で辞めたいと言い出した息子。


とあるベンチャー企業に魅せられて

そこで仕事がしたいって。

大学生は大抵みんなウェーイ♪で遊んでいる(コロナ前)

何もそんなに行き急がなくても良いのに、

大学での勉強にもサークルにもイベントにも魅力を感じなくなり

アウトローな鋭い目つきのお兄さんたちが集うベンチャー企業に憧れて

吸い込まれるように夢中になっていった。


ピュアで感動し屋の息子。

怖がりのくせに、人一倍勇気があるのは確か。

ただ安穏と大学生をする生活ではなく、

早く「何者か」になりたい気持ちが強かったのだろう。


言い出したら止まらない子。

半年休学して、なんとなく怪しげな仕事(らしきもの)をし、

なんかおかしい、と気づいたらしく辞めたのに

大学に戻る気持ちはなく、

何かしなければと、

ベンチャーつながりで知り合った人と

さらに怪しげな世界を次々と彷徨い、

搾取されたり、

海千山千の魑魅魍魎たちに良いように使われても

引き下がれず・・・


ある出来事でようやく止まれたダークな魅力の世界の探検。


自宅暮らしだったから、彼のメンタルの限界に気づけてよかった。

タオル投げ込んだのが去年の春。


それからは、やや安全なところで働くも、

ずっと続けたい場所ではなかったらしい。


今年になってやっと、

ちょいアンダーな世界の経験を満喫して、

水面の上に顔を出して息を吸い、

陽が当たる世界で勉強しよう、ってなった。


この2年のレアな経験を

強みとして伝えるチカラが付いていたみたいで

一部上場の素敵な会社に採用された。


今までいくつか渡り歩いたベンチャーは

創業者のカリスマ的な魅力や勢いはあっても、

お客さん重視ではなかったり

社員を大事に思っていなかったりで

心が喜ばず続けられなかった。


想定内とは言え、

どんだけハラハラ・ドキドキさせられたろう。


大事にしたいものがある会社を選んだ。

前からやりたかった、とある業界のとある職種。

斬新さはないけど、

お客さん第一での営業スタイルで

社員教育がばっちりなんだそう。

そしてトップの考えが社員に浸透していて

人事制度が素敵なんだそうで。


まだまだ未熟だけど、

とにかく実体験重視で

違ったらすぐ方向を変える、直感に従う、

というところは母さんも見習いたい。


安穏とキラキラな学生生活を送っていることができなかったあの子には

必然な2年間だったのだと思う。


朝、握手の手には力があり、颯爽と勢いよく歩いて行った。

後ろ姿に涙・・・。

またつまずくかもだけど、がんばれ。


人生、紆余曲折しても、

たくさんの経験をして彩りあることが成功!

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