魅了されるK1ファイター


1番好きな 安保瑠輝也 選手

まず1番好きなのは、安保瑠輝也(あんぽるきや)選手
安保選手といえば空手仕込みの足技が巧みで、彼の二段蹴りはぜひとも1度は見て欲しい芸術の域。日本人選手の中では背が高く180cmの長身で肩幅も広く、顔もだいぶイケメンという完璧なまでのルックス。たとえてみると少女漫画で必ずいるちょっと手の届かないスポーツが得意なかっこいい先輩の雰囲気。ただ安保選手の魅力はルックスよりもそのルックスの割にけっこう男っぽいキャラクターにあるのではないかと思います。

まだ20代半ばの若い年齢ですでに自分をメインにしたジムを運営していたり、闘う相手には必ず挑発の言葉を連発して試合を盛り上げようとするファイター魂。自分のジム所属の選手が負けた時になぜ負けるのかしっかり厳しい言葉でも教え込む兄貴魂。かっこいいルックスとは似合わないくらい話し方が姫路弁ガッツリでバサバサ気取らずに話す感じとかすべてがほんと漫画みたい。

そんな男っぽいかっこいい部分が魅力的。ただ男っぽいというのはネガティブな部分もあり、どちらかというと子供っぽいアホな部分も持ち合わせてるところにまた惹かれてしまうのではないかと思います。たとえば、レジェンド魔裟斗さんに怒られてしまうくらい一般人に喧嘩を売られて、YouTubeで喧嘩自慢してしまう浅はかさ。野杁選手に負けてからずっと野杁選手に対戦アピールをする男性特有のしつこさ。平本選手とThe Matchで戦うかもしれない情報が流れた時のフライング気味の喜び方。そのすべてが安保瑠輝也という選手がファンを魅了して離さない。

私が一番に思う彼の選手としての試合でのすばらしさは、勝つときは美しく、負ける時も豪快に負けるところかなと思う。山崎選手に勝った試合は、延長までもつれ込んでからの足蹴り一発で鮮やかに倒したけど、再戦で山崎選手に負けてベルトを奪われた試合は、1Rでの失神KO。安保瑠輝也の試合にはずれなしといえるくらいの、豪快な試合を見せてくれる選手です。美しく勝ち豪快に散る、そんな瑠輝也選手から今後も目を離せない。


LDHに入りたい金子晃大選手

金子あきひろ選手は三軒茶屋シルバーウルフ所属のスーパーバンダム級の現K1チャンピオンです。スーパーバンダム級は55kgなので細い小さい男性かなと想像するかもしれませんが、金子選手は筋肉隆々で身長も171cmあり、魔裟斗さんも解説中に”総合格闘技の選手みたいな身体してますね~”って言っていたくらいにごっつい身体に見えます。本人はK1のグループ興行団体Krushの解説をしたときに、”卵をたくさん食べてます”と言っていました。

金子選手の魅力はK1のなかでも上位を争うぐらいのイケメンぶりはもちろんですが、その試合で見せるクールな一面とインタビューなどで答える天然ぶりというギャップかと思います。特集取材ではエグザイル率いるLDHに入りたいと答えるほど、まさかの芸能界の発言をしたり、趣味は漫画を読むことで”ウシジマくん”が好きと一夜明け会見で答える可愛い発言もあります。

その割に試合では必ず血まみれになるくらいに激しい殴り合い、蹴り合いを重ねてくれるのでファンとしてはほんと格闘技の醍醐味を見せてくれるなーとお腹一杯に大満足できるのです。またもや解説のレジェンド魔裟斗さんの発言ですが、「金子は血が似合いますねー」と言わせるくらいです。試合中にみせる必死なそして残酷なまでにクールな横顔に血がしたたっているのを見ると、女性ファンは釘付けになる。それが金子晃大という選手です。

金子選手はおそらくマイペースだからなのか、対戦相手の選手になにか過激なことや挑発などをすることがなく、記者がそれを望んで話を振っても、いやー彼がそう思うならそれは自由なんじゃないっすかねーとか言ってしまうほど他の選手の発言などが意に介さずというところがあります。だからと言って試合や勝ちに無頓着化と言ったら絶対にそんなことはなく誰よりも負けず嫌いで練習は誰よりもすると同じジムの選手がどこかでエピソードを語っていました。試合を見ていてもピンチになったときにも絶対に勝つんだという気迫を感じますし、そこに鳥肌が立つこともあります。そして実はとても責任感が強く、先日行われたThe Match2022では惜しくも敗戦してしまったのですが、最近の会見でほんとにK1ファンの皆様には期待を裏切って責任を果たせなくて申し訳なかったと語っていました。私のような中年女になるともうそんな姿に泣きそうになってしまうのです。

金子選手はイケメンといってもジャニーズのような感じではなく俳優さん、それこそLDHのようなクールな雰囲気が確かにあって女性受けは間違いなしです。私が個人的に思うのは、少女漫画で出てくるとしたら、憧れのスポーツの強いかっこいい先輩が安保ルキヤで、金子選手は女性が一度は恋に落ちてしまう、同じクラスのなかなか話しかけづらい同級生です。なんか一度はこういう男の子と恋愛してみたいと思うんだけど、でも女とか面倒くさがりそうだなー、格闘技しか興味ないんだろうなーとなぜか学生時代の甘酸っぱい懐かしい雰囲気を思い出させるそんな不思議な魅力があります。

K1には他にもたくさんイケメンがいて、有名どころでいうと玖村兄弟、大岩龍也選手、瓦田修二選手などなどあげればきりがないのですが、その中でもほんと人気の金子あきひろ選手の試合は一度は見てほしいです。おすすめです。

アンチが多いという大沢文也選手

3人目はまさかの大穴と思う人もいるかもしれませんが、大沢ふみや選手です。この選手はもうキャリアがだいぶ長く今まで何年も前からK1やKrushでたくさんの試合をしてきた30歳の選手です。最近2022年になってからついにKrushライト級のチャンピオンになった遅咲きです。大沢選手は目がくっきりはっきりした顔をしていて、おそらく生まれつき色黒でサーファーみたいな見た目をしていますが、そのルックスよりもその発言がイケメンかなと思います。

足を使ったアウトボクシングが得意といわれる大沢選手だからか、その戦術スタイルが苦手な格闘技ファンはけっこう多く、大沢選手自身が「僕にはアンチばかりなので」と言ってしまうほど、よくアンチとの言い争いをしているイメージがあります。ただ大沢選手はアウトボクシングをしているというより、頭を使って勝つための戦術を考える中で結果的に足を使うことになっているというのが私の印象です。Krushのエバンジェリストである石川直生さんからも頭のいいIQファイターと評されるほどです。ただそこは真っ向勝負で戦うのが好きな格闘ファンの多さからかどうしてもアンチが多くなってしまう。良いか悪いか戦術を練りすぎてチャンピオンになるのに時間がかかったのかなと思ってしまいます。すみません、素人のくせにわかったようなことを言ってしまって。

ほかにもアウトボクシングと呼ばれる選手はたくさんいて、確かにそういうスタイルの選手はアンチが多くなりやすいのですが、大沢選手の場合はなぜか格別に多い印象を本人が植え付けています。本人が試合前の会見で自分にはアンチばかりと言うからだけかもしれません。ただ私のような中年女からすると大沢選手の魅力はまさにその自己否定とその暗さからくる男らしさだと感じます。

大沢選手はほんとに飾り気のない選手で、卜部功也選手と戦う前の会見では“誰よりも一番卜部選手のファンです”と言ってしまうほど、あっけらかんとしていて、“自分のレベルはそんな高くないって自分が一番よく知っている”などの自虐的な発言もするほどに飾らない人柄です。普通の格闘家は自分ほど強い人間はいないとか、世界最強にすぐなるので、とかいうものです。それがまたファンにはたまらなかったりするのですが、大沢選手はほんとに自分のほうが強いと思った時しか自分が負けるわけないと言わない気がします。つまり自分を等身大以上に魅せるということができない人間なんだと思います。尊敬する卜部功也選手に負けた後に、ほんとどうやったらいいのかわからないと言ってしまう情けないほどに素直です。

そんな飾らない大沢選手の発言にははっとさせられることもたくさんあります。それは格闘ファンだからとかではなく一般の社会人でも忘れずに持っていてほしい心構えの部分だと思います。大沢選手はよく”K1のほうがKrushより上だとか大きい会場でやりたいとか勘違いしてる選手いますけど、そんなことは僕はまったく考えてなく、どこの会場だからどこの興行だろうが自分は全力で試合をさせてもらうだけだ”という趣旨の発言をします。私のような中年女はそんな彼の発言に心を打たれたりするのです。

確かに大きい発言をして大きい会場で派手なパフォーマンスをして多くのファンを虜にする、そんな格闘家もいてくれないと困ります。我々ファンは非日常を感じてそこに興奮して夢を見るわけなのですから。ただ大沢選手は本来の格闘家なんだな、格闘家というのを職業にしているのでそれが何のイベントだろうが、どの場所だろうが、彼は仕事として戦っているのかなと思います。ムエタイで子供のころからお金を稼ぐタイの選手に似た感じもします。お金のためにやってるとか言いたいわけではなく、そのリングに立つというのはその時点で選ばれた人間だという自覚があり確かに一握りしか上がれないのでそこに責任をもってただ淡々と戦うだけ、ということかなと思うのです。

そんな大沢選手ですがKrush王者になった瓦田選手との試合前では珍しく興奮していて、絶対に自分がこのベルトを取ります。絶対に負けません。と熱く語っていました。その表情を見てその発言を聞いたときに、私は完全にこれは大沢選手が勝つなと確信してました。もちろん後付けに聞こえるかもしれませんが、大沢選手がそういうからには彼の絶対の自信、特に何かしらの根拠があるのだろうと思ったのです。そしてその通りにしっかりと勝ってくれました。そして勝利したリング上でまたアンチに悪態をついていて笑ってしまいました。あまりK1,Krushを見ないという方にもぜひ見てほしい選手の1人です。

今後も”魅了されるK1ファイター”は引き続き書いていくつもりです。

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