今日見た夢

  朝6時頃に寝た。9時頃、祖父が死ぬ夢をある程度見てなんとなく起きた。飛び起きたりはしなかった。たぶん、いつ現実になってもおかしくないからだと思う。まだ全然元気だけれど。
  夢の中で祖母は泣いていた。自室の布団の上で冷たくなっている祖父に覆いかぶさるよう、泣いていた。妙にリアルだった。起きてから1分くらいは何が本当で何が夢なのか混濁するくらいには。私はその光景をぼんやりと見ていた。自分と同じ感情をより強く持つ人間を目の当たりにすると、心の行き先を失ってしまうらしい。泣くことも、絶望することもなく、立ち尽くしていた気がする。
  私が泣いたのは起床する直前、祖父が夢の中で亡くなって数日経ったという設定の頃だった。表面上は落ち着いた祖母に、妹が成人するまで祖父に生きていて欲しかったと気持ちを吐露するシーンだった。
  そこでその夢は終わった。
  あと数年のうち、現実に祖父は亡くなってしまうのだろうか。今日見た一連が、正夢になってしまうのだろうか。そう思うと不安だが、確実にそう遠くない未来なので心構えくらいは作っておかねばならない。本当のところ、作ったとて大きく突然のショックの前にはきっと無意味だろうけど、たぶん必要なことだ。
  私の泣いたシーンだけは正夢でないと良いなと思った。

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