Perfumeコーチェラに感じるガラパゴスオルタナティブ

Perfumeのコーチェラのライブ配信を観た。
端的に行って世界に通用するすごいパフォーマンスだったと思う。

特に「エレクトロワールド」「だいじょばない」「Flash」などに顕著だったライゾマティクスによるシームレスMRっていうあの表現はまじですごかったと思う。

開演前のインタビューで「半分リアル、半分バーチャル」という言い方で、インタビュアーのお姉さんがあの演出にも触れていてくれたから、もう少しそこについてふくよかに表現できたらより伝わったかもなあなんて思いつつも、自分自身どこまでが現実でどこまでが仮想現実かわからなくなるような、シンギュラリティ性があった。
この演出を手掛けているライゾマティクスのインタビュー記事を読むと、あれってPerfume3人の寸分たがわぬダンスがあってこその部分もある様なので、やっぱすごいなって思わされた。何となく集団行動とか前へならえを学校で教わるマスゲーム感が感じられて、あれも日本っぽい表現じゃないかなって思ったりした。
去年のビヨンセのカルチャーパワーおばけ!みたいな強烈なパフォーミングとはまた違う良さがある様に思います。
そういう意味ではカメラワークで個々人を抜くよりも、全体の引き絵が映った時の方が、Perfumeはその演出が映えると思うので、それをもっと見たかったとこはあるかな、などと思ったり。
(だが途中のっちの恍惚のキメ顔はめちゃよかった...)

perfumeのステージはまさに日本独自発世界行きのものだと思うので誇らしいことではあります。

そこに思うのは、あれはJ-POPっていうガラパゴスな世界を突き詰めて出来上がった唯一性(オルタナティブ)だなあってこと。
あれはJ-POPというフォーマットをあそこまで極めたエンターテイメントだからこそ辿り着いた境地であって、そこにまだ追いつくほどではない国内のエンタメは「AKBガー」とか「夏フェスガー」みたいなとこで停滞してる部分もあんのかなーとコーチェラ出演の各アーティストを見て思ってしまいました。

初めて見たBLACKPINKがかなり饒舌な英語のMCも含め、全世界対応型のくそ強靭なステージングしてたり、the 1975がMVの世界をそのまま持ってきたようなステージをしてたり。

まあかけられるお金とかの問題もあるので一概に言えないんですけど、同じ芸能でも、お隣の国のアジア圏のアイドルがあのレベルのことをしてる一方で、こっちでは暴力沙汰のアイドルが泣きながら引退していくっていう図式を見てるとなんだかなあ..と。

一方で「海外最高、日本終わってる」と嘆いてばかりのおじさんにはなりたくないなあって思うので、これからも日本生まれのすごい良いエンタメがこうやって日の目を浴びることがあったら、素直に応援していける自分でありたいなと思いました。

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