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次世代に憲法を伝えるには

第13回地方自治研究全国集会in茨城つくば 【メモ】

記念講演「民主主義を再定義する」
講師 高橋源一郎(作家・明治学院大学教授)

文学と憲法は同じ。なぜか。
数ある講演会のなかで、文学と憲法の講演の参加者の平均年齢は65歳以上。次世代に伝わっていない。

文学は次世代に受け入れられないかというとそうではない。本好きの大学生のゼミでも、野間宏、井上ひさし、大江健三郎を知らない。

しかし、ドストエフスキー、小林秀雄を読ませると、小説の面白さや、威張っているなど、よく読めておりリテラシーは落ちていない。

古い小説でも、人間が描けていれば今の若い世代は完全に理解する。

文学も憲法も、若い世代が関心を持たないのではなく、伝え手の問題である。

100年後の14歳に伝えるように書く。
今の中学生の世代を見ていると、この世界はもうすぐ彼らのものになる。

今の世界は、生きているそれぞれの世代が借りている部屋であり、部屋は汚さずに出て行く。そして何か役に立つものがあれば置いていく。

ひどい憲法が作られ置いていくのは、よしとしない。高齢者は社会を客観的に見ている。若い世代は今を大変に生きている。

小説家は、本が売れないからとって読み手を責めない。自分に何が足りないかを考える。
忘れられない作家は、送り届ける言葉を持っている。

憲法、民主主義は誰もが知っている。
若い世代にプレゼントするために、一から定義して送り届ける。

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