2019年の振り返り

2019年もあと2日。今日は昼過ぎに車で用瀬を出発し、岡山にある祖父母の家にやってきた。のんびりと自分のために時間を使えている年末に、2019年の振り返りを書いてみる。

もちがせ週末住人では、全国各地にいる仲間”週末住人s”でリモートトークを時々している。昨晩は、忘年会も兼ねて「漢字で今年を振り返る」というテーマで、各々今年の漢字を考えて、それを紹介しながらこの一年を少し意識的に振り返ってみた。普段、離れた場所で過ごすようになった顔ぶれも参加して、こうやってリモートでつながりながら同じ時間を共有し、自分を、そしてお互いを振り返ることができるのは、とても有意義な時間だ。

僕の今年の漢字は「超」。実は最初は「再」の字が思い浮かんだのだけど、岩田くんとまさかのまるかぶりだったので、考え直した末の漢字。

2019年は、大まかに3期間に分かれていた。1~3月は、次なる挑戦の道筋が見えて、学生生活最後を充実させていた期間。4~7月は、SFC大学院に進学し、神奈川を拠点として全く新しい生活が始まった期間。そして8月~12月は鳥取県大山町に戻り、地域おこし研究員としてただひたむきに目の前の壁やチャンスに取り組んできた期間だった。

4月からのSFCでの毎日は、本当に刺激的で充実していたことは間違いない。正直、公立鳥取環境大学での4年間は学びの環境としては生ぬるいところがあったのだけど、SFCでの学びは僕にとっては必死に食らいつかない限りはついていけないくらいにはハード。常に自分の思考を整理し言語化してアウトプットしていくことが求められるものだった。それを可能にするためには、同時に濃密なインプットも必要になる。だが、常に自分の力いっぱいをぶつけることが怖かった。自分の能力不足をあらゆる部分で感じて、それに対して挑むことを恐れてしまった。自分の研究主題にも向き合いきれず、はぐらかしてごまかすような毎日だった。一緒に授業を受けていた仲間たちや、特に一緒にハウスシェアをしていた地域おこし研究員のお二人には本当にお世話になりっぱなしだったし、その中でたくさんの物事を学んだけど、そういった人たちと心から真摯に向き合うことからも逃げていたように思う。

自分で逃げるだけならまだよい。でも、逃げた先が、当時一番近くにいてくれていた存在だったからたちが悪かった。知らず知らずのうちに、その存在を苦しめて追い込んでしまっていたと思う。自覚が全くなかったわけではない。でも、その泥沼から抜け出せず、そういう状況の自分に対して心底嫌気がしていた。

春学期が終わる少し前、その近くにいた存在の糸がプツリと切れた。必然のことだったと思う。そのことによって、ふっと自分の状況を俯瞰して客観視できるようになった。別に診断が出ているわけではないし、明確な定義とかを知っているわけではないけど、軽い躁鬱を繰り返し、その存在に精神的に依存するような恰好になっていたのだと、今振り返りながら思う。

一気に気持ちが軽くなった。自分の弱さから逃げずに、常に向き合おうという姿勢を取れるようになった。小さな失敗を恐れずに、課題設定と挑戦ができるようになった。直後に大山町に戻り、地域おこし研究員としての現場での活動が本格的に始まった。あのタイミングで気付かせてくれた存在がいたことが、とてつもなくありがたいことだったと思う。そこまで見越して決断していそうだから、末恐ろしい。本当に心から尊敬する。人として惚れる。

自分の弱さから逃げずに、小さな課題設定とそれに対するチャレンジを重ねていくことは、大学生になってからずっとできずにいたことのようにも思う。単発的にはできていても、それを続けることができていなかった。そういう意味では、今も毎日逃げそうになっているけど、それでも逃げずに向き合い続けることができるようになっている自信がある。高校までの自分を再び取り戻したようにも思う。そういう意味で「再」だったのだけど、弱い自分を「超」えることで、一回り大きくなれた一年でもある。

そこからは怒涛に過ぎ去っていった。同じ鳥取県内で知り合いも一定数いたとはいえ、東部と西部で大きく異なるのが鳥取県。ほぼゼロからリソースを獲得しなおすことから始まった。じっくりと大山町の今を観察し、時には現場に飛び込みながら、必要なこととできること、そして自分がやりたいことの重なる部分を見極めていった。同時に役場内や主なアクターのみなさんと少しずつ想いを共有していった。もちろんその辺は、まだまだ不十分だと思っていて、自分自身の生き方や取り組みのビジョンをもっと明確にして、それを行動指針として適当なリソースの投入をしていかないといけないと思っている。

2020年。「週末住人モデル」を行政の制度として設計しつつ実装していくことと、コリビング&リビングラボサービスとしてビジネスモデルをブラッシュアップすること、そしてその効果検証を可能にする評価フレームワークを開発することが、向こう1年の自分の取り組みになるわけだけど、その先にある生み出したい「具体的な価値」を明らかにしたうえで、それを実現するための手段として逆算した整理をしていく必要がある。

相変わらず、まとまりのない書きなぐりでの2019年の振り返りになってしまったが、、、昨日の自分を「超」えることで、小さな自信を積み重ねることができた2019年後半の状態を保ちつつ、周りを見渡す余裕と、暮らしを豊かにする楽しみを取り戻しながら、さらに飛躍する2020年をつくっていきたい。


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