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【私的感想文】近藤班の事情

今から約七年前に発刊されていたアンソロジーの中に収録されていた短編「真i夜i中iの相i棒」を拝読し、狂おしい程に滾ってしまい感情の行き場が無いので感想を書きました。

人生に一冊だけ選ぶというならば…と思う程に好きな「聖iなiるi黒i夜i」シリーズで見逃している話があったとは…という当初の驚きを覆すほどの内容にただ、ただ震えて、悶えて、情緒がめちゃくちゃになっています。
まさか麻生と安藤の話があるなんて誰が予想したでしょうか。
安藤といえば、聖黒本編には未登場の為(名前だけの登場)聖黒のみを読まれている方には誰やねんと思われるかと思いますが、よろしければ是非この機会に聖黒の原点であるリコシリーズを御覧頂けたらと思います。
すごくざっくりに言うと、安藤は捜査一課の刑事です(ざっくりの極み)

この話は麻生と安藤の筆舌に尽くしがたい関係性の大洪水なのですが、
お恥ずかしながら私は感想文が苦手でして、丸腰さんが二人についてはコッテリ論文を纏めてくださるので、私はあえて二人の事はそこそこにこの二人が所属していた「近藤班」について書きたいと思います。

近藤班は名前が出てる人だけでいうと作中に6人でてきます。
その中で私が目を光らせているのが(麻生と安藤は一旦置いとくとして)近藤と伊能という刑事。
おそらくこの二人に着目してる人は誰もいないと思うのですが、作りたかったのでまとめてみました。
大した事は書いてありませんが(いつもの如く妄想も入っています)サラッと流して頂けたら幸いです。

まず近藤班のみなさんのご紹介(注 / 腐向け)

近藤班の紹介


一番妄想を書いてるのは湯浅くんです。趣味なさそう(仕事に一生懸命)


近藤と伊能

さて近藤と伊能ですが、この二人の付き合いは長くなんと伊能が新人研修の頃からの関係です。
途中五年のブランクはあれど、組織社会の中で単に「使いやすい」からでずっと側に置いておけるのかな?という疑問が浮かぶのですが、とりあえず近藤は周りに何と言われようが伊能を手放しません。
それはもう「使いやすい」だけの関係ではないだろう、という考えに至る事は自然ではないでしょうか…

作中だけを読むと、近藤が一方的に伊能を離さないでいる様に伺える訳ですが、まあそれも嘘じゃないとは思うけれども本当は伊能こそが近藤の元を離れたがらないのでは、と想像します。
近藤は一見すると古風な、言葉悪く言えば面倒な上司の印象を受けますがその実、部下に慕われているのが分かります。本部ができれば全員泊まり!を苦々しく伊能や岩崎らが喋っていますが、それでも近藤が嫌いという風には取れず、それどころか気のいい係長という印象を持ちました。
班の会議では敬語禁止、という気風の良さも好き嫌いは分かれそうですが少なくとも部下の声に耳を傾けない様な横暴さや、敷島管理官の様な出る杭をガンガン打ったるで〜という感じは全くないので、伊能も近藤の事が好きでくっついてるんだと思います。

私がこの伊能→近藤への感情がデッケえなと感じたのは、安藤が「近藤さんと伊能さんって長いんですか」と聞いた所に集約されています。
伊能は「所轄に出てる間、五年くらい離れたっきりで、あとはずーっと一緒だよ、あの人とは。俺が新人研修の時に俺の教育係について以来、手放してくれない」と返しているシーン。

着目したいのはこの「ずーっと」という言葉の使い方。
聖黒本編で山内練が誠一との事を麻生に話す時に「俺はあの線路の上に戻りたかったんだ。ずっと、ずーーーっと」って言う台詞があるかと思うのですが、覚えている限りシリーズで「ずーっと」を用いているのが此処位だった気がします(違ってたらごめんなさい)
この時の山内の台詞からして人生への「諦念」と誠一を亡くした事で自棄になりながらも、それでもその根底にある誠一への愛情を感じました。
この伊能の「ずーっと」が山内のそれに相当するとは思わないけれど、近しい感情…つまり【近藤さんは俺がいないと駄目だな】という諦めにも似た喜び(二人が長い時間培ってきたからこその強い関係性が含まれている)が根底にあっての「ずーっと」だとしたら……頭を抱えます。

安藤と伊能

ノンキャリの星、安藤。
近藤は安藤を警視正にまで昇れる男だとかっていて、彼に対しては伊能とは別の意味で期待して目を掛けている。
これはあの人の気持ちを探るのが不得手な麻生すらも気づいたのに、安藤自身はそんなに気にしていない風であるけれども、わかっていてわざと惚けた線も無くはない。
とりあえずそれは置いとくとして、伊能は安藤の事をどう思ってるのかな、と思うと表面上はさて置き内心はあまり快くは思っていなさそうな気がする。
それは分かりやすく言うならばヤキモチ。
近藤が目をかけて、庇っている安藤に対して子供の様に嫉妬する伊能はあると思います。
ここはこってり書くと二次創作小説(R18)になるので、今回はやめておきますが多分いつか書きます。

さすが安藤!っていう台詞も1000%嫌味だし、伊能はその言動から軽めの男を演じてるじっとり重いインキャだと思ってるので大変おいしいです。
まあでも安藤にしてみれば全くどうでもいい事だし、近藤班の中で安藤が見てる人間なんて麻生だけですよ。
安藤は賢いしキレ者なので、波風立てなくていい所にわざわざ碇をぶん投げたりはしません。そんな安藤の心をざわめかせてる麻生って凄いですよね。

近藤班相関図

そんな(?)訳で、相関図を作ってみました。
及川がいるのは私の趣味です。
及川がいない世界は高倉ケンのいないエンコみたいなモンですから。
ハイタッチ飯村にはもう少し活躍して欲しかったです。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
殆ど私の妄想みたいな話でしたが、本編はとても胸を打たれ考えさせられる内容で大変おすすめです。

最後に久しぶりに漫画をかいてみました。
ねこがむずかしかったです。
本編の台詞があるので、ネタバレ見たくない方はご注意ください。

おわり