小児包茎手術の病院探し

はじめに

私は2児の父です。5歳の息子が小児包茎手術を受けたので、その前後について書きます。

小児包茎手術の術前・術後の情報が乏しかったため、ここに書くことで今後同じように悩む親御さんの力になることができればと思います。

まず、書く前の前提として、真正包茎でないなら、思春期に本人が自分で剥けばよいと考えています。幼少期に、いわゆる「ズル剥け」にするには、性器のサイズが小さいため、やや難があると考えます。入浴時に自分で包皮を腹側に引っ張らせてみて、亀頭がしっかりと露出することが分かれば、あとは子が成長し、その時を迎えるまで待てばよいと思います。うちでは、長男・次男に風呂場でこれをやってみたところ、長男の包皮の先端は極めて狭く、本人がどれだけ強く腹側に引っ張っても亀頭先端が全く見えませんでした。真正包茎です。2歳の次男の方は余裕で亀頭が出せましたので、時間が経てばどうにかなるというものではななさそうだと思いました。

思春期に自分が真正包茎だと分かった場合、凄まじいコンプレックスを感じて生きることがつらくなることが予想されたため、これはすぐに手術すべきだと思いました。思春期の男性の多くが、自分の性器の包皮がズル剥けなのか仮性なのか等、思い悩んだことがあるかと思います。私自身は仮性からズル剥けになることにはかなり苦戦しましたし、またこれに関しては相当悩みもしましたので、真正包茎の息子を放置するわけにはいかないと思いました。(ちなみに日本人の7割は仮性包茎と言われていますので、仮性包茎についてはそのままにするかどうかは本人の意向で決めればよいことですので、今回は議論しません。)

さて、まずは包茎手術をしてくれる医療機関を探すことからです。ネットで検索していくつかの小児科および泌尿器科に電話で問い合わせましたが、「小児包茎は取り扱っていないから他を当たってくれ」と、拒否されました。モンペが発生する今のご時世ですので、リスク回避のため、あまり経験のない医療機関では取り扱いたくないというのは仕方ないかもしれません。仕方ないので、さらに検索をかけ、小児包茎手術の実績が公表されているサイトを発見しました。下記サイトです。素晴らしい情報公開に感謝します。

病院探し

このサイトでは、地域ごとの実績がランキング形式で見ることができ、大変助かります。ここで、住んでいる「東京」のランキングの20位以内の病院が近くにあったため、ここの先生に頼み込もうと思い、病院へと行きました。

しかし小児真正包茎手術を取り扱うような病院ですので、地域の総合病院です。紹介状がなければ会ってくれないとHPに書いてあります。ですので、また小児科や泌尿器科に電話して、事情を話してそちらで手術できないのはわかったから、診ていただいてから紹介状を書いていただけないか?とお願いしたものの、やはり拒否されたため、受付で頼み込むことを決意。

案の定「紹介状がない場合はダメです」と、受付の女性にあしらわれそうになりましたが、ここで引いてしまっては息子が思春期に苦しむことになります。複数のクリニックに拒否されて、検索してここなら手術実績があるから信頼できると思って来たこと。ここがダメなら私たちはどこに頼ればよいのでしょうか?なんとかしていただけないか?と、粘り強く交渉したところ、受付の方が、小児外科の先生に電話してくれました。そして先生からは二つ返事であっさりOKが出て、1週間後の診察を予約して帰りました。

ここまででも結構大変です。またこの問題は母親が頑張るのではなく、父親ががんばってやるべきところです。多分母親にはこの問題の深刻さがわからないですし、こどもも5歳となると、性別というものがあることを理解し、性器の話を母親に話すのは抵抗があるかもしれません。

こどもの気持ちと乗せ方

なお、息子は最初、受診や手術を拒否していたため、「お父さんも小さい頃に手術したんだよ」という嘘をつきました。嘘も方便です。5歳児に細かく説明しても理解はできません。将来大変だからとか、オシッコが飛び散るからとか、最初はいろいろと説明しましたが、あまり納得しなかったようなので「お父さんと同じ」という子供が一番納得しそうな方向にもっていきました。

また、息子が欲しがっていた玩具を奮発して4つ買ってやると言って釣りました。この玩具のための出費は3万ぐらいになりましたが、将来の息子のコンプレックスを除くためであれば安い投資です。思春期に真正包茎で悩み悶々とする時間を、様々な有効なことに充てることができるのです。安いものです。

その他のハードルは自分で乗り越えるべき

こどもが直面するいろいろな困難については、親が事前に解決すべきものではなく、本人がブチ当たって、思案して解決していく方が、本人の成長につながりますので、本件以外は本人に任せます。なんでもカンデモ親が事前にハードルを取り除いていては、道を切り開くことができない子になりかねません。ですが、真正包茎については話は別です。これは親が取り除いてあげた方がよいハードルです。


初回はここまでとして、次回は初診と手術までを書きたいと思います。


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