思い出の映画「リトルダンサー/ビリー・エリオット」
★講談社「小説現代」内エッセイページ『思い出の映画』 2015年3月
もしどんな夢も叶える石なんてものがあったら大枚をはたいてでも求めたい。だが残念ながらそんな魔法はこの世になく、誰もが自分の力で夢に近づくしかない。でもそのための勇気をくれるものなら、ある。この映画は、私にとってそうした原動力の一つだ。
幼い頃から物語が好きで、書くことで生きたいと思ってきた。大学で演劇と出会い、それからは劇作家という存在を意識するようになった。初めて紀伊國屋ホールで観劇した時の衝撃