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『女装娘さんのハッテン場デビューに立ち会った話』①

    界隈の皆様、興味はあるけどまだこちらに踏み入って無い方(興味ない方も)、ご機嫌いかがですか?
  今回はお友達の女装さんのハッテン場デビューという素晴らしい日に立ち会えた事をお伝えします。

  そもそも、「ハッテン場」って何なの?って所からですが、性的マイノリティであるゲイ・女装は通常に生きていると出会いの場は本当に少なく、仮に好みの相手が出来てもその人が自分と性嗜好が一致する可能性は限りなく低いです。
なので特定の場所で同好の士が集まり、性欲や肉欲や欲求を満たそうとする場所。それが

「ハッテン場」「(性的に)ハッテン(発展する相手が見つかる)場(所)」

なのです。
    場所は様々、特定の公園や温泉施設、成人映画館、中には発展を目的とした専用施設もあり、 そこへ行くあるいは掲示板等で募集をかければ高確率で性的にマッチした相手が見つかるので、利用しない手は無いですね。

    お題に戻るのですが、彼女は北陸にお住まいの若い女装さんで、ある程度遊んだ経験はあるものの都内の有名なハッテン施設は未経験なので、都内に来る時に合わせて今回の企画が実現したのです。

  当日は北陸から来る彼女とそのお友達(男性)と、北関東住まいのアタシは現地の施設内待ち合わせ、先に入り中でおめかしと着替えと記念撮影。(ちなみにアタシはこの施設のトイレ(洗面所)で記念撮影をする事を趣味とする残念な人間ですが、興味のあるTwitter民の方は #便所ギャラリー で検索していただくと もれなく能面のような顔になれます。)

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 そしていよいよ彼女の宿泊する部屋へ。
事前に彼女へは「アタシが気に入らなかったら『チェンジ』って言ってね」と予防線を張っておいた、中年のアタシがうら若き彼女と会うなんてそもそも犯罪的年齢差なのだから、弱気にもなります。
呼吸を整え、静かにノックをしてドアを開ける。 緊張で笑えるくらい力が入らない。

そして、いよいよ、彼女と、対面する。

   画像で何度も見た柔和な顔、サラサラのミディアムウイッグ、ゆったりしたニットに可愛らしいチェックのワンピース。
そして可愛らしい声・・
(可愛い!ただただ可愛い!)
画面越しでも可愛いが、実物は遥かに可愛らしい。 ふとした所作に「可愛い」が滲み出してる、というかダダモレしてる。なんだ、けしからん。

「アタシで大丈夫ですかぁ?チェンジ出来ますけどw」
と照れ隠しに軽ジャブをかけますが、彼女の表情が硬い・・
あれ?もしかして緊張している?
やや俯き縮こまり、手を握りしめる彼女。 それも仕方ないだろう、都内の魔窟と称されるハッテン場に初めて来て、ドアを開けてなだれ込んでくるのが下卑た中年女装(アタシ)なのだ。

軽口をたたき付き添いの男性と共に彼女の緊張を少しづつ解いていく。
徐々に彼女の顔に笑顔が見えてきて一安心。
隣に座り距離を縮めて行き、そっと唇を重ねようとするとやはり俯いてしまう、
「アタシとチューするの嫌? やっぱりアタシじゃダメかなぁ?」
と意地悪く聞くと黙ったまま首を振り、顔を上げる。

彼女の頬に手を添えて、ゆっくり 口づけを交わす・・・

離れるとやはり恥ずかしがって俯いてしまう。
ん゛ん゛ん゛!!可愛い!!
もう窓を全開にして叫び出したいくらい可愛い!
どうしよう、こんなに素敵なことがあって、アタシは今夜隕石にでも当たって死ぬのではないだろうか・・・とぼんやり考えながら、
ハッテン場の夜は更けていくのでした。

次回へ続く→



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